カフェとコワーキングスペースの機能を兼ね備える「Nakayasu Cafe」が、料亭「なか安」(八王子市暁町1、TEL 042-634-8778)内に開業し、1カ月がたった。
1933(昭和8)年に創業し、八王子駅からひよどり山方面に車で約8分の浅川近くに位置する「なか安」。今回は料亭の機能はそのままに、4・5階をカフェ、6階をコワーキングスペースとして改装した。8月4日にオープンした。
カフェとしては、4階には12席に加え、テラス席32席を展開。5階には40席を用意する。パソコンやスマートフォンを利用できるよう、Wi-Fiや各席に電源タップを備える。
焙煎士が同店のためにオーガニックの豆を使ってブレンドしたというコーヒー(600円)などに加え、ビールやワインなどアルコール類も提供する。自家製の「オーガニックコーヒーゼリー」(550円)などのスイーツ、料亭であることを生かしたフードメニューとして、「料亭の出汁巻き玉子サンド」(1,100円)、「本マグロ入りツナクロワッサンサンド」(770円)、「マグロとアボカドのポキ丼」(1,430円)などを用意。15時まではランチタイムとして、スープ・ドリンク付きのランチメニューも展開する。店で提供する器は美濃焼や有田焼のものを使うなどこだわる。オリジナルブレンドのコーヒー豆の販売も行っている。営業時間は11時~21時。
コワーキングスペースとしては、会議やテレワークなどに利用できる個室など30席を用意する。2時間1,000円(土曜・日曜・祝日=1,650円)、1日2,500円(同3,300円)で利用できるドロップインと、個人=4万4,000円、法人=6万6,000円の月額プランに加え、個室をレンタルオフィスとして利用するプランも用意する。法人登記などにも対応する。営業時間は10時~20時30分(土曜・日曜・祝日のドロップインは20時まで)。
2020年ごろから計画を進め、今回、オープンにこぎ着けた。なか安の宮崎昌久社長は「コロナが始まってから、普通の飲食では厳しくなってしまった。フロアを有効活用しようと思った。川沿いで眺めもいいので気分よく楽しんでもらえるはず」と話す。
店内は天井の構造を見せる「天井現し」に加え、内装をグレーを基調にまとめるなど「下層階が和の空間なので、おっと思ってもらえるものにした。今まで、なか安に来たことがない人にも来てもらいたい」と宮崎さん。カフェは家族連れなど幅広い層が利用しており、「のんびりじょじょに行こうと思い、まだ宣伝はかけていないがSNSを見た人などが多く訪れている」とも。イベントやワークショップなど貸し切り利用の相談にも応じるという。
コワーキングスペースについては、料亭として用意している50台分の駐車場を使うことができることから商圏は広めに設定する。「カフェでバスを2台持ち送迎もやっているようなところは弊社しかないのでは」と宮崎さん。八王子ではあまり見ない景色を持ったカフェ。昼、夕方、夜でまた違った顔をする。ぜひそれを見に来てほしい」とも。