八王子を拠点に活動するアイドルユニット「8princess(エイト・プリンセス)」とバンド「フラチナリズム」が10月3日、八王子市長選挙の啓発活動イメージキャラクターに就任した。
石森孝志八王子市長の任期満了に伴う市長選挙は、2024年1月14日に告示、同21日に投票が行われる。今回は八王子選挙管理委員会が投票率の向上を目指した啓発活動を行うイメージキャラクターとして両グループを選んだ。
今月3日には八王子市役所で、同会の小島敏行委員長から両グループのメンバーに委嘱状と名刺を手渡す式典が行われた。委嘱期間は1月21日まで。今後、両グループは選挙の啓発動画や啓発ポスターへの出演、無料音楽イベントなどを行う。
起用理由について、同会は、それぞれが2016(平成28)年に「八王子観光PR特使」に就任し、選挙の啓発活動にも積極的に協力してきたとして、「八王子市の未来を決める市長選挙を盛り上げることで、投票率向上につながることが期待できるため」と説明する。
「はちぷり」の愛称でも親しまれ、昨年8月に結成10周年を迎えた「8princess」。中神璃子さん、清水めいさんの2人から成る。2020年1月に行われた八王子市長選、今年4月に行われた八王子市議会議員選のそれぞれでイメージキャラクターを務めた。
「フラチナリズム」は、モリナオフミさん(ボーカル、エンターテーナー)、田村優太さん(ギター)、タケウチカズヒロさん(ベース)、Sojiさん(ドラム)の4人から成る。2012(平成24)年に八王子で流しの活動を始めた。2019年には市に食育ソング「いただきます」を無償提供するなど八王子との関係は深い。
「はちぷり」の清水さんは、来年の市長選でもイメージキャラクターを務めることについて、「八王子にかかわる大きな出来事に『8princess』が携われることに誇りを感じながら今日ここに立たせてもらった」と話す。市議選の際には狙っていたという若年層の投票率が向上したといい、「今回もそこだけは落とさずにいきたい。若い層だけでなく全体の投票率がぐんと上がるように2組で啓発活動を通して、選挙を盛り上げていけたら」とも。
中神さんは「今回初めて投票に行く若い世代に『投票って行ったら意外と簡単だった』と思ってもらえたら、次につながると思う。私たちの啓発活動で伝えていけたらいい」と意気込む。「はちぷり」は来年3月末で解散することを既に発表しており、「今回が最後にはなるが、今まで以上に啓発活動をして、八王子のために少しでもなるように私たちらしく盛り上げていけたら」と中神さん。清水さんも「最後なのはさみしいが、『来年以降もはちぷりを使いたかったな』と思ってもらえるような結果を残せたら」と話す。
フラチナリズムのモリさんは「10年ほど前に拠点を八王子に移した。全員八王子の出身ではないが、よそ者の僕たちを八王子の人たちは温かく、明るく、元気よく受け入れてくれた。そんな街を盛り上げたいと八王子観光PR特使の仕事をしている。さらに明るく、笑顔で、より末永く過ごせる八王子を作りたいというのが選挙の目的だと思う。選挙のPR活動を通して、全国に八王子の街が良いことをアピールしていきたい」と話す。「3カ月は長丁場だが、『はちぷり』と一緒だったら頑張れると思う」とも。
名刺にはそれぞれでアイデアを出し決めたというキャッチコピー「やっぱ、選挙行くっしょ! ~投票行って KAN&PAI~」の文言も記された。清水さんは「市議選のときは『てか、選挙行くっしょ!』だった。前回と統一感を出したフレーズを使おうと思った。軽めの言葉を使うことで、若い世代の方にも耳を傾けてもらえるように工夫した」と話す。
「KAN&PAI」はフラチナリズムの曲名から来ており、「フラチナリズムといえば『KAN&PAI』というイメージがある。選挙や投票という堅いイメージを柔らかく、ポップに明るく伝えたかったので、われわれの代表曲のフレーズから付けた。家族で投票に行き、その後、みんなで外食をすることが昔は主流だったことを思い出してほしい」とモリさん。