多摩市と京王電鉄バス(府中市)が2026年1月10日、多摩ニュータウン地区で大型自動運転バスの実証運行を始める。
事業主体は多摩市、バス運行は京王電鉄バスが行う。システムと車両は自動運転ワンストップサービスを提供する「A-Drive」(横浜市港北区)が提供する。内閣府の「新しい地方経済・生活環境創生交付金」の事業として採択された「多摩市自動運転バス社会実装によるバスネットワーク維持・確保事業」の一環。
2026年2月1日までの土曜・日曜・祝日にバスを運行する。自動運転のレベルは運転手が搭乗する「レベル2」。使用するバスは、いすゞ自動車の「ERGA(エルガ)」で、自動運転時の最高速度は時速40キロ。1便あたりの定員は25人。多摩市の広報担当者は「大型の自動運転バスでの実証運行は都内初となる試み」と説明する。
運行ルートは多摩ニュータウンの鶴巻エリアで運行しているバス路線「多61系統」を基にした。多摩センター駅、多摩郵便局、鶴牧西公園入口、鶴牧3丁目、奈良原公園、南鶴牧小学校、鶴牧5丁目、南野3丁目、落合6丁目、鶴牧センター、富士見通下の各停留所を巡った後、鶴牧3丁目から多摩センター駅へと戻る。所要時間は25分。1日4便運行する。
多摩市の広報担当者は「深刻化する公共交通機関の運転手不足を解決するため、自動運転技術によるバス運行は期待されている。今後の自動運転バスの導入に向けた課題と対策の検討を行い、2027年度には一部区間での自動運転バスレベル4の運行を目指す」と話す。
乗車には「ハイウェイバスドットコム」ウェブサイトで事前予約が必要。予約は12月25日15時から受け付ける。先着順。運賃は200円~230円。支払いはクレジットカードによる事前決済のみ。運行ダイヤは本プロジェクトの公式ウェブサイトで公開する。