国土交通省関東地方整備局と中日本高速道路は3月8日、圏央道・海老名インターチェンジ~八王子ジャンクション間の未着工区間について、土地収用法に基づく事業認定を申請したと発表した。
「圏央道」の略称で知られる首都圏中央連絡自動車道は、神奈川県横浜市を起点に千葉県木更津市までの間を環状に結ぶ道路。八王子周辺ではすでに「あきる野インターチェンジ」から「八王子ジャンクション」までの間が2007年6月に開通しており、2011年度には国道20号(甲州街道)の八王子南バイパスとつながる「八王子南インターチェンジ」までの延伸を目指している。
今回、事業認定を求めたのは八王子市裏高尾町から神奈川県海老名市までの約27キロ。現在、海老名インターチェンジ~八王子ジャンクション間の移動は国道16号の八王子バイパスを抜けなければならないため約80分かかっているが、この区間が完成すると約20分に大幅に短縮されるという。その先に当たる海老名インターチェンジから海老名ジャンクションまでの間は2月27日に開業。このため、同区間が完成すると中央道から圏央道を通って東名高速道路に抜けるルートができる事になる。
土地収用法では公共事業に必要な土地において、その所有者との間に争いが起きたとき、強制的に土地を取得することができる。すでに同法の手続きに基づいて、昨年12月に「事業説明会」を行っていた。
同区間では用地の92%については取得し既に工事も進めているが、「残る用地取得については、極めて見通しが立てにくい状況であり、今後も解決の見通しの立たない場合に備える」と同局。「引き続き、任意による用地取得に御理解と御協力をいただけるよう精一杯努めていく」という。