JVC・ケンウッド・ホールディングス(横浜市神奈川区)のグループ会社であるケンウッド(八王子市石川町)は9月中旬、同社のポータブルデジタルオーディオ「Media Keg」シリーズの最新機種「MGR-E8」を発売する。
同製品は2008年2月に発売したデジタルオーディオレコーダー「MGR-A7」の進化機種。楽器演奏や語学学習、鉄道の音、野鳥の声など、さまざまな音を高音質で録音したいというニーズを受け、昨年初めから企画を進めてきた。「解決する課題の分析を行いながら、レコーダーやマイク性能などの技術要素の調査を行い、昨年夏過ぎから実際の設計、デザインをスタートした」と同社経営戦略部の今井さん。
最大の特長は、左右に加えてセンターにもマイクを採用する点。「ステレオ3マイク録音」を実現した。センターのマイクは40kHzまで集音可能。これにより、声や楽器、周囲の状況など細かいニュアンスまで収録できるようになった。「自然なステレオ音場の中でセンター成分の集音性を高めている。よって、比較的狭い会場で演奏者が近い場合に適していると思う」と今井さん。「特に、ボーカルの音をよりクリアに録音できる」とも。
録音したファイルはWAV、MP3のそれぞれの形式で保存でき、WAV形式の場合にはCD音質を超える96kHz、24bitでのリニアPCM録音にも対応。メモリーは本体に2GBを搭載するほか、microSDHCカードスロットも搭載し、最大16GBのカードまで対応する。なお、「ステレオ3マイク録音」に加え、通常のステレオ録音、モノラル録音にも対応している。
WAV、WMA、MP3の各形式のファイルの再生に対応。カナル型ヘッドホンを付属し、デジタルプレーヤーとして使用することもできる。価格はオープンプライス。