京王電鉄は2月13日、京王線・京王井の頭線を走る電車の一部で、客室内の照明全てを蛍光灯からLEDに切り替えると発表した。
環境負荷の低減や省エネルギー化などを進めている同社。2010年には、1972(昭和47)年から通勤電車として用いてきた「6000系」車両を引退させたほか、京王井の頭線についても、昨年12月に1962(昭和37)年から運行してきた「京王井の頭線3000系」が引退。駅などでも太陽光発電システムや省電力型案内看板の導入、トイレの洗浄水に雨水を利用するなど、さまざま取り組みを進めている。
今回は京王線の「8000系」車両の1編成8両と京王井の頭線の「1000系」車両1編成5両で、乗客が利用する部分の車内全ての照明をLEDに交換する。
LEDは蛍光灯と比較すると、熱エネルギーとして失われる電力が少ないため消費電力が抑えられる。「蛍光灯に比べて約35%の消費電力を削減できる見込み」と同社広報部の杉山さん。「長寿命のため、照明の交換サイクルが長くなることから、廃棄物の削減にもつながる」とも。
照明をLEDに切り替えた車両については、「これまでと比べると照明が埋め込み型になり色味も変わる」と杉山さん。「試験的な導入ではなく、今後、ほかの車両についても切り替えを進めていく」と話す。
LED化した電車は京王線では2月23日から、京王井の頭線では3月下旬から運行を始める予定。