八王子市は現在、オリジナルキャラクターとアニメを活用して市内の観光地を紹介する携帯電話向けサービス「八王子モバイルアニメーションガイド」を行っている。
魅力ある観光地作りを推進しようと、市産業振興部観光課が中心となって開発を進めた同サービス。QRコードが付いた看板を市内各所に設置し、画像を携帯電話で読み取ることで、キャラクターが吹きだし付きのアニメで、その場所を紹介するサイトにアクセスすることができる。
「パンフレットなどを用意していないところもあるので、紙ベースではない情報提供の手段として考えた」と同市観光課担当者。キャラクターを使うことで施設の概要や歴史などを分かりやすく紹介をすることに加え、待ち受け画像になる壁紙のダウンロードサービスやパズルゲームが楽しめる案内板なども用意。「次の観光地へ回遊してもらうことも一つの目的」と話す。
開発は昨年度の国の緊急雇用創出事業基金を活用して進めた。「キャラクターは企業にデザイナーを新たに雇用してもらい、描いてもらったもの」と担当者。既にキャラクターを持っている八王子市夢美術館(八日町)などを除いて、18種類のキャラクターを新たに制作。高尾山のたこ杉やてんぐ、むささびなど、それぞれの土地柄に合わせたキャラクターを作り上げた。制作したキャラクターについては、4月に「八王子市観光PRキャラクター使用取扱要綱」を制定。広く一般にも使ってもらえるようにした。
サービスは4月から始め、6月1日付けの市広報で市民に向けて紹介。看板はB3サイズで、高尾山薬王院(高尾町)、八王子市夕やけ小やけふれあいの里(上恩方町)、サイエンスドーム八王子(大横町)、道の駅「八王子滝山」(滝山町1)など市内21カ所に設置。設置場所が公開されていない「シークレット案内板」も5カ所に用意した。
利用にはQRコードの読み取りが可能な携帯電話が必要で、スマートフォンにも対応する。