インターネット上でつゆの販売などを行っている長澤家（八王子市中野上町4）が9月4日・5日、東京・新橋に開店した新スタイルの飲食店「パフォーマンスキッチン　MA-RU（マール）」（港区）に出店した。

　同店は「築地 濱の屋」などの飲食店を展開するBBSS（品川区）が今月1日にオープンした飲食店。一般でも1カ月に2日間だけ、同所を使って店を出すことができるのが特徴。場所、サポートスタッフ、材料などは同社が用意するが、ノルマやペナルティーなどはなく、気軽に店のオーナー気分を味わうことができる。

　今回店を出したのはブログをきっかけに自らつゆを開発、インターネットを通じて販売している長澤家。社長の長澤さんはレシピを紹介するブログ「長澤家のレシピブログ」も運営しており、今回はそこで紹介したメニューを引っさげて出店した。きっかけは、BBSSの徳田さんからメールで届いたオファー。「最初は『本当にそんなのあるの？』という感じでしたが、お話を聞いてみて、オーナーにリスクがないことが分かり、店舗も見せてもらって安心して出店することができた」と長澤さん。

　店はカウンター席3席、テーブル席10席。「大学生時代ずっと厨房のバイトをしていた」という長澤さんは、メーンに「ローズマリーチキンとしょうが焼き」を据え、サイドメニューなども展開。ランチ、ディナーをそれぞれ2日間こなした。「（店で出したのは）ブログで紹介させてもらっていたメニューがほとんどなので」とメニューの開発にはそれほど苦労しなかったという長澤さん。自社のつゆを使い、その味を引き立てながらも、好き嫌いが分かれにくいものをメニューとして選んだという。

　「金曜日のディナーと土曜日は『ブログを見てきました』という方がかなりいらっしゃった」と長澤さん。「お皿を下げるのを見ていて料理を残している人がほとんどいなかったことや、帰り際に『おいしかった』『次の出店はいつですか？』などと言っていただけてうれしかった」とも。店を訪れたブロガーの中には、店を紹介してくれた人もいるという。

　10月にも2日間、出店を予定。出店日はブログで確認できる。