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八王子の100年フード「かてめし」が商品化 おにぎりやパックご飯に

「かてめしおにぎり」の販売を開始

「かてめしおにぎり」の販売を開始

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 ミツハシ(横浜市)が4月1日、八王子の郷土料理「かてめし」を商品化し販売を始めた。

パックご飯としても展開

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 今回は同社の「郷土めしシリーズ」として、「かてめしおにぎり」と、180グラムのパックご飯の2商品を展開する。しょうゆと砂糖で甘辛く味付けした鶏肉やちくわ、油揚げ、レンコン、ニンジン、ゴボウ、シイタケ、タケノコ、こんにゃくを使ったまぜご飯で、それぞれ4月30日までの期間限定で販売する。

 「かてめし」は古くから八王子のほか埼玉県の秩父地方などでも親しまれている郷土料理。「混ぜる」を意味する「糅(か)てる」が語源とされ、飯のかさを増すため具材を加えて食べたことから名前がついたとされる。

 八王子では文化庁が昨年3月、地域の郷土や歴史、風習の中で育まれ受け継がれている地域特有の食文化を認定する「100年フード」の「未来の100年フード部門 ~目指せ、100年!~」として、「桑都・八王子のふるさと料理 ~桑都焼き・かてめし~」を認定した。

 これを受け、八王子市では鶏肉やにんじん、ごぼう、れんこん、油揚げなどを使った「かてめし」を学校給食で提供したほか、給食のメニューを家庭向けにアレンジしたものなどを掲載した「ふるさと料理レシピ」を一般向けに配布するなど食文化の継承に取り組んでいる。

 今回は「かてめし」を家庭でも手軽に味わえるようにと八王子市と協働し商品化に取り組んだ。ミツハシの広報担当者は「『かてめし』が八王子市の学校給食で提供されていることを新聞記事で知り、昨年8月に八王子市教育委員会学校給食課に協力を依頼した」と話す。

 「日本各地で郷土料理が失われつつある中、ミツハシはこれまでにも千葉県館山市の『ごんじゅう』や栃木県の『しもつかれ』をおにぎりにして販売し、郷土料理の継承に取り組んできた。この『郷土めしシリーズ』は、郷土料理の継承を目指し、テーマとする郷土料理の作り手や味を知る方々に確認してもらいながら、地元で実際に食べられている味を多くの方に知っていただくと共に家庭での調理を通じてその継承につなげることを目的としている。その一環として、今回、八王子市の『かてめし』に注目した。栄養士の方々に繰り返し試食してもらい味の再現に努めた」とも。

 関東圏のスーパーマーケットのほか、道の駅「八王子滝山」(八王子市滝山町1)では週末限定で販売する。想定価格は「かてめしおにぎり」が170円程度、パックご飯が320円程度。

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