夕やけ小やけふれあいの里(八王子市上恩方町)は1月17日、園内の「星ふる広場」で地域に伝わる伝承行事を模した「どんど焼き」を行う。
同所は農林業などのレクリエーションが体験できる市の施設。宿泊施設やキャンプ場を備えるほか、童謡「夕焼小焼」の作詞家・中村雨紅の資料を展示する「中村雨紅展示ホール」なども併設する。昨年12月には2007年まで運行されていた都内最後のボンネットバス「夕やけ小やけ」号が西東京バス(明神町3)から寄贈され、新たな目玉となっている。
どんど焼きは毎年、小正月である1月15日に日本各地で行われる祭りの一つ。地域によって「どんどん焼き」などとも呼ばれる。正月に使った門松や書き初めで書いた習字、お札などに加え、祈願が達成されただるまなどを持ち寄り、火をつけてたき上げる。
同園がある恩方地区には竹や縄で作った「セエノカミ」と呼ばれるものに正月飾りなどをまとめて火をつけ、その火で「メーダマ」という名の団子を焼く「上案下(かみあんげ)のセエノカミ」と呼ばれる伝承行事があり、2005年11月に市指定の無形民俗文化財に指定されている。イベントはこの「セエノカミ」を再現したもの。2000年から毎年行われており今回で10回目。
会場には高さ18メートル、重量2トンにもなる「どんど」を設け、ここに正月飾りやだるま、お札などを持ち寄り、火をつける。さらに、この火を使って「まゆだま」と呼ばれる団子も焼く。「『まゆだま』を焼いて食べると風邪を引かないと言われ、無病息災・商売繁盛に御利益があると言い伝えられている」と同園。今回は400本の団子を用意する。
開催時間は10時~12時。入場料は、大人=200円、中学生以下=100円(4歳以下は無料)。