八王子の専門学校、スポーツカーを電気自動車化-「東京オートサロン」で披露

学生たちが作った「トヨタ・スポーツEV」

学生たちが作った「トヨタ・スポーツEV」

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 幕張メッセ(千葉市美浜区)で1月15日~17日に開催される「東京オートサロン」で、トヨタ東京自動車大学校(八王子市館町)の学生たちの手によって電気自動車化されたスポーツカーがお披露目される。

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 同校は1954(昭和29)年に設立されたトヨタ自動車系列の専門学校。自動車整備に特化し、自動車整備士やメカニックを養成している。「東京オートサロン」はドレスアップした車を集めるモーターショー。1983(昭和58)年に始まった「エキサイティングカーショー」から数えて今年で28回目。

 同校がイベントに参加するのは今回が初めて。「整備士を目指して日夜勉強している学生に、カスタマイズの活動を通じて『クルマ』をもっと好きになってもらう活動の一環」と同校学生部の大野木さん。イベントでの展示を通して学生のモチベーションアップを図るほか、ガソリンと電気の両方を動力源にする「ハイブリッドカー」など、自動車業界で必要となりつつある電気への興味、知識を深めることも狙う。

 テーマは「『スポーツカー』と『環境に良いクルマ』の両立」。展示に向けた準備は2008年11月から開始。トヨタが1965(昭和40)年から1969(昭和44)年にかけて製造した小型スポーツカー「トヨタ・スポーツ800」を譲り受け、学生4人が自動車整備を手がける「オートテック群馬」(群馬県)とともに車体を補修。その後、「自動車研究部」の学生8人がエンジンの代わりにモーターやバッテリー、制御装置を取り付け、電気自動車化した。

 作り上げた車には「トヨタ・スポーツEV」と名付けた。「流線型のデザインと軽量ボデーにモーターを搭載しているので、高性能を期待できるとともに、環境にもやさしい」と大野木さん。最高速度は推定で時速100キロ。家庭用電源を使用し、4~5時間で充電は完了するという。電動フォークリフト用のモーターを使うことで、航続距離40キロメを実現した。

 一方、古い車を使うとあって難題も続出。部品は「一部はオークションで入手した」という。オリジナルの車体の維持はもちろん、配線やモーターからタイヤへつなげる動力部の製作にも気を配った。

 同車はイベント終了後、有明・パレットタウン内にあるトヨタのショールーム「MEGAWEB (メガウェブ)」(江東区)で展示する予定。

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