国土交通省関東地方整備局相武国道事務所(八王子市大和田町4)は1月8日、「八王子ジャンクション」から「あきる野インターチェンジ」までの間をつなぐ圏央道の最新の利用状況を公表した。
「圏央道」の略称で知られる首都圏中央連絡自動車道は、神奈川県横浜市を起点に千葉県木更津市までの間を環状に結ぶ道路。都心から40~60キロメートル圏内にある各市町村を結ぶほか、既存の東名高速や中央道などとも連絡する。総延長は約300キロメートルで、このうち約95キロメートルがすでに開通している。
「八王子ジャンクション」から「あきる野インターチェンジ」までの間は2007年6月に開通。当初は今年度中に開発を進めている「八王子南インターチェンジ」まで延伸する予定だったが、用地取得の遅れなどから2011年度まで計画が延期されている。また、区間中にある「八王子西インターチェンジ」については現在、中央道方面へのみの「ハーフインターチェンジ」として機能しているが、関越道方面へもアクセスを可能にする「フルインターチェンジ」化が検討されている。
現在、1日の交通量は「八王子ジャンクション」から「八王子西インターチェンジ」の間が2万2,000台、「八王子西インターチェンジ」から「あきる野インターチェンジ」の間が1万9,800台。このうち、25パーセントはトラックなど大型車が占めているという。また、「八王子ジャンクション」から「八王子西インターチェンジ」を通る車のうち、約4割の約9,200台は中央道や関越道へと流れており、「関越道と中央道を結ぶ環状道路として利用が継続している」と同事務所は分析する。
圏央道の開通以降、周囲を走る国道16号では大型車の数が減少。このうち、昭島市内にある「小荷田交差点では圏央道の開通前に比べ約3,100台減少した」という。これはこれまでと比べて約2割の減少に当たる。
また、「あきる野インターチェンジ」が最寄りになる東京サマーランド(あきる野市)では開通以前と比較すると入場者数が大きく進展。開通直後の2007年には前年と比べて15万人増の100万人を突破するなど、周囲にも影響を与えており、同事務所は「企業の立地や大型店舗の出店により地域の雇用が創出され、周辺市町村の活性化に貢献している」と語る。