小惑星探査機「はやぶさ」帰還-八王子のIT企業、ネットで管制室中継へ

地球を目指す「はやぶさ」 © 池下章裕

地球を目指す「はやぶさ」 © 池下章裕

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 メディア・アイ・コーポレーション(八王子市元本郷町3)は6月13日、小惑星探査機「はやぶさ」が同日地球に帰還するのを受け、当日の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の管制室の模様をインターネットを介して生中継する。

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 JAXAの「はやぶさ」プロジェクトチームは、地球への帰還が見えてきた今年4月からホームページやツイッターを通じて情報提供を開始。これを受け、地球帰還の当日、同機構相模原キャンパス(神奈川県相模原市中央区)内に設けられている管制室の模様を、インターネットを通じて中継することになり、今月1日まで配信を担当する事業者を公募していた。

 同社はインターネットを通じた映像配信やネットワークシステムの構築などを行っており、これまでに宇宙・天文に関わる生中継を数多く手がけてきた。昨年7月には日本の陸地からの観測としては46年ぶりとなった皆既日食の中継を鹿児島・悪石島から行ったが、「雷雨でどうすることもできなかった。オンデマンドの映像もなくて残念な限り」と同社社長の相原一晴さん。

 今回はJAXAから映像の提供を受け、帰還ミッションの間、同社ホームページ内に設けられた特設サイトを通じて、その模様を配信する。「『はやぶさ』プロジェクトは小惑星のサンプルリターンという科学的・技術的に非常にチャレンジングでわくわくするプロジェクト」と相原さん。「一般の方々に宇宙開発の最先端の情報を提供することは意義深い。弊社がその役割の一端を担えれば」とも。

 「はやぶさ」は2003年5月にJAXAが打ち上げた工学実験探査機。2005年に地球と火星の間にある小惑星「イトカワ」に着陸し、サンプルを採取したとされる。当初は2007年6月に地球に帰還する予定だったが、打 ち上げ直後からエンジン停止などのトラブルが多発。設計寿命の4年を過ぎ、現在では搭載する4台のイオンエンジンのうち3台が停止している。一時は帰還に失敗する恐れもあったが、今月7日、地球への帰還を確実にする軌道に乗ることができた。

 予定では、試料などを収めたカプセルを大気圏突入3時間前に分離し、そのカプセルが日本時間13日23時にオーストラリアの砂漠地帯・ウーメラ立入制限区域に着陸。「はやぶさ」本体は大気圏への突入とともに燃え尽きるという。

 中継時間は18時~24時。

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