八王子駅近くの中町地区を舞台に6月23日、イベント「芸者さんと歩こう! 八王子中町 花街探検ツアー」が行われる。
芸者の取り次ぎなど「見番」としての役割を持つ八王子三業組合(八王子市南町)が主催する今回の催し。古くから料亭街などが集まる花街として発展した中町地区で、気軽に芸者遊びの雰囲気を楽しんでもらおうと企画した。
「中町にはまちづくり協議会があり、そこでワークショップや花街探索、視察などを通して、いかにして中町をリノベーションしていくか、アピールしていくのかなどを話し合っている」と八王子駅近くのみずき通りで1日限定の公園「みずき通りポケットパーク」などを展開し、企画に協力しているロスフィー(横山町)の保(たもつ)さん。「花街の雰囲気作りから始まっているが、今回は街と人をつなぐという意味で企画した」と話す。
今回のツアーでは、芸者と共に街を探索。今でも残る建物や石畳、芸者を待つ「待合」、芸者を手配する「置き屋」などを訪れ、最後に料亭「すず香」(中町)で歌や舞を楽しみながら食事を味わうコースとなっている。「中町にいらっしゃる芸者さんたちの協力で、敷居が高いと思われがちな花街のバリアーを取り払う作戦」と保さん。「昔とは違い気軽にアクセスできる花街、芸者さんたちを、市民や外部の方々に伝えていく」と趣旨を説明する。
参加には事前の申し込みが必要。同8日から同組合への電話(TEL 042-622-5191)で受け付ける。定員は先着30人。料金は5,000円。開催時間は11時~14時。
中町は1912(大正元)年10月の区画変更と町名整理の際に誕生。今年で町名施行から100周年を迎える。2009年には料亭街としての街並みを復興させる取り組みを東京都が「江戸東京・まちなみ情緒の回生事業」として認定。花街のころの黒塀が復活したことでも知られる。