工学院大学、新型トランスポーターを披露-ソーラーカーなどを運搬

八王子キャンパスに登場した工学院大学の新型トランスポーター

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 工学院大学「ソーラーカープロジェクト」などの輸送の際に使われる新型の運搬トラック(トランスポーター)が3月2日、同大八王子キャンパス(八王子市中野町)で公開された。

荷物を積むスペースも確保

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 会場まで車体や機材などを運搬する同車。同大後援会の支援を受けたほか、日野自動車(日野市日野台3)と車体製造などを行う須河車体(京都府宇治田原町)も協力。今回、2年がかりで完成にこぎ着けた。「大学を挙げて、ここまで立派なトランスポーターを作るのは国内でも初めてなのでは」と同プロジェクトの代表を務める機械システム工学科准教授の濱根洋人さん。

 車体のベースは4トントラック。パネルなどの材料で軽量化を図ることで、最大積載量を1.6トンまで確保し、企業など他チームが持つトランスポーターと比較して、「グランドピアノ2台分も多く積むことができる」と濱根さん。床を可動式にしたほか、床面以上まで昇降できるリアゲートを搭載することで、「上に車を載せ、下に荷物を入れることもできる」と話す。

 ソーラーカー、学生フォーミュラカーをはじめとしたレースなどのほか、精密機器や絵画の運搬など多目的に利用できるよう工夫。ステージとして使うこともでき、6月に宮城県石巻市で行う「出張科学教室」では現地で活用する予定だという。「大学としてコンサート会場や事務所など、いろいろなイベントでも使うことにしている」という。

 ナンバープレートを大学創立125周年にかけて「125」にするなど遊び心も見せる同車。現在は4月からの運用を目指して準備が進められており、同プロジェクトでは今秋、オーストラリアで行われるソーラーカーの世界大会「WSC」に同行させる予定を立てている。

 砂漠の何もないところでも作業を行わなければならない同レース。荷重に合わせて水平を自動的に保つエアーサスペンションや照明として高輝度のLEDライトも採用。サポートカーとして遅れは許されないことから、「150リットルまで入る燃料タンクを搭載した、このトラックなら給油の回数も減らせる」と期待を込める。

 同プロジェクトは、学生による理工系活動を支援しようとキャンパス内に設けられた「夢づくり工房」をベースに2007年8月から展開。イベントやレースにも数多く参加しており、昨年、秋田県大潟村で行われた「2012ワールド・グリーン・チャレンジ」では「ソーラー&FCカー・ラリー」で部門チャンピオンを獲得するなどの記録を残している。

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