八王子駅北口前の喫茶店「布屋パーラー」(八王子市旭町)が3月26日、営業を終了し、約50年の歴史に幕を閉じる。
駅から徒歩2分ほどの「カラオケ館八王子店」隣に構える同店。大正時代から営業を続けている西放射線通り商店街(ユーロード)沿いの老舗パン店「布屋パン店」(旭町)の姉妹店で、15席の喫茶スペースに加え、パンの対面販売コーナーを展開。朝7時台から営業し、モーニングやランチなどを提供してきたことから長年、市民に愛され続けてきた。
今回、ビルオーナーが同店が入居しているビルを手放すことを理由に閉店を決めたという。同店スタッフは「パーラーの方だけでも、50年くらいやってきた。みんな年齢を重ねてきて代替えもいないので続けることが難しくなった」とも。「(ユーロード沿いの)本店の方は今後も営業を続けていく」と説明する。
店の看板に掲出した「閉店のお知らせ」と書いた張り紙には、「50余年という長きにわたり当店にお寄りいただきましたご高誼(こうぎ)に心から感謝申し上げます」(原文ママ)と長年の利用客へ感謝の言葉をつづる。ネット上では、張り紙の写真が紹介されると、店の思い出と共に「お世話になった」「思い出深い」など閉店を惜しむ声が多く寄せられた。