八王子・浅川河川敷で「みんなちがってみんないい」 多文化交流をテーマに25回目

浅川河川敷で行われる「みんなちがってみんないい」の様子

浅川河川敷で行われる「みんなちがってみんないい」の様子

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 八王子市役所前の浅川河川敷で5月28日、国際・多文化交流や環境共生をテーマとしたイベント「みんなちがってみんないい」が開催される。

イベントを手掛ける保高さんと土居さん

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 2007年まで15回にわたって開催されていたイベント「国際交流みんなちがってみんないい」を発展させ、2008年から同所で行われている同イベント。今回で10回目、通算25回目となる。

 不便さを楽しむことをテーマに据え、使い捨て容器を使わない、ソーラー発電、車は使わず徒歩や電車・バスなどで来場するなどエコにこだわる。当日は浅川河川敷の東西2カ所にステージを用意する。さまざまなアーティストが参加しライブを行うほか、西八王子駅そばの和食店「八王子旬香 そめい」(八王子市千人町2)をはじめ飲食店や物販店もブース出店する。

 会場では、市内に牧場を持つ磯沼ミルクファーム(小比企町)による羊の毛刈りや、トヨタ東京自動車大学校(館町)による自転車発電など体験イベントも予定する。中でも、世界中の打楽器を来場者が集まりたたいてコミュニケーションを図る「ドラムサークル」は毎年、50~60人が参加する人気を集める。イベントの運営を手掛ける土居幸仁さんは「タイトルの『みんなちがってみんないい』を体現する催し」と話す。

 このほか、福島第一原発事故の被災地の風景を撮り続けてきた写真家・中筋純さんの写真展を開催するのに合わせ、除染廃棄物を入れる除染袋の実物を用意し、その中を風船でいっぱいにする企画も行う。「除染袋の実物を見たことがある人は少ないと思うし、写真で見るのとでは違うと思うので何か感じていただければ」と同実行委員会代表の保高泰一さん。

 障がい者の就労支援活動を行っている八王子生活館(南町)の誕生10周年を記念した企画を基に実行委員会を組織。1993年に初開催した同イベントは現在、障がい者や外国人などの枠を超え一緒になって楽しむことだけでなく、環境共生型の催しとして河原で不便さを楽しむことも狙いとしている。

 「イベントを行って盛り上がるのはいいことだが、ごみや交通渋滞の問題などが起きてしまった。そこで、環境のことを考えてやっていったほうがいいと思い、コンセプトは変えずにイベントのやり方を変えた」と土居さん。「効率を求めるのであれば均質化していったほうが楽。それでも面倒なことを面白いと思えれば考えを広げられるはず」と話す。

 「四半世紀の歴史を重ねてきたが、これからは若い世代の参加をどうやって促していくかが課題」とも。保高さんが市内に開いていた喫茶店「馬天使」が3月末で一時閉店したこともあり、「活動の拠点となるたまり場をどうしていくのかという課題もある。イベントを続けていくことを考えると、参加いただいている方々にボランティアやスタッフなど今までとはちょっと違った関わり方もしてもらいたい」と保高さん。

 「タイトル通り、一人一人がそれぞれ考えて認め合えれば良い世の中になる。もっと自由に考えて、好きに生きたほうが楽しいはず。イベントに参加していただくことで、少しでも分かってもらえれば」と期待を寄せる。

 開催時間は10時30分~16時30分。入場無料。

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