八王子市が2月7日、八王子駅周辺の再開発事業推進案を発表した。
2018年度から産業交流拠点の整備が始まる旧東京都産業技術研究所八王子支所跡地
2018年度予算案に合わせ、JR八王子駅から伸びるペデストリアンデッキ「マルベリーブリッジ」の延伸や旭町・明神町地区のまちづくり推進などを盛り込む同案。
石森孝志八王子市長によると、2018年度の予算規模は、一般会計が過去最大となる2,009億円、予算総額は前年度より2.3%減り3,986億円となっている。
「マルベリーブリッジ」は現在、工事の支障となる水道管の移設や試掘などの準備工事を進めているが、2019年度末の供用開始に向けて、今秋から本体工事に着手するため、1億8,000万円の事業費を計上した。
都が2018年度から旧東京都産業技術研究所八王子支所跡地(八王子市明神町3)を活用して、産業交流拠点の建設工事を始めることから、商業施設の誘致なども含めた周辺地区の再開発に向けた調査や沿道の無電柱化を進める事業費も予算化した。
市の担当者によると、同地区の再開発事業が具体的に進むのは、2021年度にも予定されている産業交流拠点の竣工後、都八王子合同庁舎(明神町3)などの機能移転が終わってからになるという。
2018年度中に整備基本計画が策定される八王子医療刑務所(子安町3)の跡地取得に向けた動きも加速させる。「(計画策定が)7月ごろには終了すると聞いている。相手方があることなのですんなり行くかは定かではないが、できるだけ早く進めていきたい」と石森市長。
シティープロモーションの一環として、新たなブランドメッセージやロゴマークを策定する事業も立ち上げる。市制100周年記念のロゴマークについては公募を行ったが、新たに策定するものについては市民へのワークショップなどを通じて決めるという。石森市長は「市制100周年の記念バッジは使えなくなる。早く使いたい」と期待を込める。
6月にエスフォルタアリーナ八王子(狭間町)で、ボルダリングのトップクライマーが集まる「IFSCクライミング・ワールドカップ ボルダリング八王子2018」が開催されることを受け、同大会を支援する予算付けも行った。同所で行われるのは昨年に続いて2回目といい、「2020年に行われる東京オリンピック・パラリンピックの正式種目でもあり、注目度が高いことは実感した。八王子にとっても経済効果は大きいので、引き続き毎年行われるようにしていきたいし、市外にも広げていけるようにしたい」と話す。
石森市長は「市制101年目ということでスタートの年。これからいろいろと大型プロジェクトが進んでいく。今年は子どもたちへの施策に多くを割いた。次の100年に向け、若い世代が中心となってくるため、そこに合わせて予算を組んだ」と意気込む。