八王子市内を対象としたコミュニティーFM局「八王子FM」が4月10日、音楽レーベル「Star Radio Records(スターレディオレコーズ)」を新たに立ち上げ、キングレコード(文京区)に販売を委託すると発表した。
昨年10月1日に開局した同局。八王子エフエム(八王子市みなみ野4)が運営し、周波数は77.5メガヘルツ。4月からは市報「広報はちおうじ」の内容を紹介する番組や、歌手・女優のあべ静江さんがパーソナリティーを務める「あべ静江と太田美知彦のYou&Me」(水曜・21時)などの新番組もスタートしている。
今回立ち上げる新レーベルは、企画、楽曲制作、プロモーションなど音楽制作全般を手掛ける。アーティストの発掘・育成などを担当する「A&Rプロデューサー」には、シンガー・ソングライターの谷本貴義さんが就任。北九州市文化大使などを務めるシンガー・ソングライターの冨永裕輔さん、今年デビュー25周年を迎える東野純直さんの2人が所属し、それぞれ8月に作品をリリースすることも発表された。
同レーベルから販売を受託したキングレコードは自社の営業網を使って音楽配信サービスやCDショップなどに展開していく予定で、同社の佐藤広春取締役は「スターレディオレコーズのアーティストの方々が発信したコンテンツを販売力でつなげていきたい。アーティストについてはメジャーデビューということになる」と話す。
開局前から大学対抗のミスコンテストや、バンドを集め大学対抗の音楽祭を行うことなどを構想に入れていた八王子エフエムの中野健次郎社長は「八王子からスターを出していこうということで、新しいレーベルを立ち上げた。大学が23もあるので若い人たちの夢や希望を組み上げて発信できたらいい」と話す。「コミュニティーFM局は300以上あると思うが、受託レーベルを持つのは全国初では」とも。
第1弾アーティストとなった冨永さんは「7年間の実績を認めていただき、目標の1つだったメジャーデビューがかなった。九州のたくさんの皆さんの応援と全国津々浦々で出会った皆さんの思いと共に日本の音楽シーンを盛り上げていきたい」と意気込む。
東野さんは「1993年にデビューし今年で25周年を迎えることができた。たくさんのアーティストが特に多摩地区から出てくることを期待しつつ頑張っていきたい」とレーベルの今後に期待を寄せた。