「日本で最も早い映画賞」とうたう「TAMA映画賞」の受賞作品・受賞者が10月4日、発表された。
2009年から発表されている同賞。多摩市の市民が企画・運営を手掛ける映画祭「TAMA CINEMA FORUM(多摩シネマフォーラム)」の一環として行われているもので、賞もボランティアである市民が実行委員会内で選考している。今回は2017年10月~今年9月の間に劇場公開された作品を対象に選出した。
今年の最優秀作品賞には、是枝裕和監督の「万引き家族」と濱口竜介監督の「寝ても覚めても」の2作品を選出。特別賞は、監督の沖田修一さん、出演した俳優の山﨑努さん、9月に亡くなった女優の樹木希林さんら「モリのいる場所」のスタッフ・キャスト、監督の上田慎一郎さんら「カメラを止めるな!」のスタッフ・キャストにそれぞれ贈る。
最優秀男優賞には、「寝ても覚めても」などに出演した東出昌大さんと、「孤狼の血」などに出演した松坂桃李さん、最優秀女優賞には、「万引き家族」などに出演した安藤サクラさん、同作のほか「勝手にふるえてろ」などに出演した松岡茉優さんを選んだ。最優秀新進男優賞には、吉村界人さんと吉沢亮さん、最優秀新進女優賞には、深川麻衣さん、伊藤沙莉さんをそれぞれ選出した。このほか、「パンとバスと2度目のハツコイ」を手掛けた今泉力哉監督、「きみの鳥はうたえる」を手掛けた三宅唱監督には最優秀新進監督賞を贈る。
10回目を迎えたことについて、同祭の担当ディレクターは「観客の立場から映画人の方々を表彰し、両者の距離を近づけていきたいとの思いは、皆さまのご支援で実を結びつつある。観客にとって、映画人の方々にとって、幸せな出会いの場になるよう、より一層努力していきたい」と話す。
授賞式は「TAMA CINEMA FORUM」初日の11月17日、パルテノン多摩(多摩市落合)で行われる予定。