八王子の魅力を30秒の映像で表現する「八王子学生CMコンテスト」の上映会と授賞式が1月27日、八王子市学園都市センター(八王子市旭町)で行われた。
大学コンソーシアム八王子(旭町)が主催し、同団体主催で行うのは3回目。「八王子で暮らす」をテーマに昨年12月まで作品を募集し、個人や団体などから24作品の応募があった。
審査には電通統括クリエーティブディレクターの岡野敏之さん、アニメ「おそ松さん」などを手掛けたアニメ制作会社・ぴえろ(三鷹市)のファウンダー・布川郁司さんの2人が当たったほか、石森孝志八王子市長や会場を訪れた観客も審査に参加した。
審査の結果、東京工科大学「Eamor+a」が手掛けた「あなたが夢に出会ったのはいつですか?-八王子出身者編-」が最優秀賞を受賞。代表として同大メディア学部4年の植前尚貴さんに賞状やトロフィーなどが手渡された。そのほか、八王子市長賞や岡野さん、布川さんそれぞれによる審査員賞、特別賞、来場者の投票による観客賞なども選出された。
2017年には同団体が実施している「学生企画事業補助金」を利用して、多摩地区最大の山車まつり「八王子まつり」を題材にした映画「夫婦だし」の製作を手掛けるなど、これまで映像を使った表現に取り組んできた植前さん。今回の受賞について「(卒業を前に)最後の最後に本当に取れて良かった。八王子で経験したことが夢につながったところを作品に織り込めたし、それで賞が頂けたので良かった」と話す。「社会人になってどれほど時間が取れるか分からないが、今年の夏も映画を撮影したい」と意気込む。
布川さんは「1つの映像を作るということは、いろいろな方々とスタッフを組んで、何日かを過ごすこと。そういう思い出は一生忘れないんじゃないか」とした上で、「30秒という短さの中にいろいろなストーリーを作り上げていくというのは、えらく苦労するんだろうなと思った。30秒の中で感動させ、笑いを誘ったり、涙を誘ったりすることは素晴らしく意義のあること。この夢を大事にして学園生活を送っていただきたい」と発破をかける。
受賞作品は、市内の街頭ビジョンをはじめ各所で上映される予定。