八王子市内を通る甲州街道(国道20号)「本郷横丁東」交差点近くの銭湯「松の湯」(八王子市小門町)が5月14日、改装工事に入るため営業を終了をした。
1954(昭和29)年創業の同店。露天風呂やサウナなどを備える。八王子に3店ある銭湯のうちの1つで、2016年10月には、店舗横の掲示板に「閉店のお知らせ」と書かれた貼り紙を掲出。有志が存続に向け2000人を超える投書を集め、その後、営業継続が決まるなど話題となった。
現在の建物は開店当初からのもののため、昨春には店舗の拡大と設備の充実を図ることを目的に全面的な改築を決めたが方針を転換。改装を行うことになった。休業に合わせ店の掲示板には「5月15日(水曜)より改装工事のため8月末日頃まで休業させていただきます」(原文ママ)という貼り紙が出された。
営業最終日となった14日について、当日利用した井上博正さんは「ごった返していた」と話す。客が全員風呂から出た後、風呂場の写真を撮影。「名残惜しかったので思わずシャッターを切った」。新たな「松の湯」については、「防災拠点になってほしい」と期待を寄せる。