八王子駅北口の西放射線通り商店街(ユーロード)と横山町公園で7月7日、八王子織物を題材に伝統文化について取り上げるイベント「伝統文化新発信フェスタ ORIMONOとともに」が行われる。
八王子青年会議所が主催する同イベント。今回初めて行われるもので、当日は横山町公園のステージやユーロードの横山町エリアを会場に、さまざまな企画を行うことにしており、ボーカルユニット「UP LIFT(アップリフト)」によるライブのほか、伝承芸能「八王子車人形」を行う「西川古柳座」、祭りばやしを手掛ける「八王子祭囃子連合会」、八王子芸妓衆によるパフォーマンスの披露なども予定する。
伝承芸能がさまざまなものとコラボすることも見どころに据えており、八王子祭囃子連合会と芸妓衆は地元生まれのDJ YUTAROさんとコラボステージを行うほか、西川古柳座は都立南多摩中等教育学校の太鼓部とコラボする時間を設ける。
山野美容芸術短期大学と都立八王子桑志高校の学生が「和」をテーマに着物や浴衣に合う作品をファッションショー形式で紹介する企画も展開。当日は20組以上がショーに参加するという。イベントを手掛ける同会伝統文化新発信委員会の峯尾光成委員長は「八王子には大学生が12万人以上いる。その学生の力を借り、八王子織物に斬新なアイデアを与え、街や伝統の価値に気づいてもらえれば。八王子の新しい和の雰囲気を若者から発信することができれば」と話す。
機織り体験、芸妓の歴史を知ることができる展示なども行うほか、中町の「黒塀通り」では、和装で同所を訪れ、「インスタ映え」する写真を撮影し、ハッシュタグ「#八王子ORIMONO」を付けて投稿することを呼び掛ける参加型企画も行う。
「八王子は歴史の古い街。地域価値の1つに伝統文化は間違いなくある」と峯尾さん。伝統文化について、「そもそも若者の興味を引けておらず、伝統文化を格好悪いものと決めつけてしまっている人もいるかもしれない。若者が興味を引くものとコラボレーションをさせることで新しい価値に気づいてもらい街が活性化できれば、継承・発展の問題にもつながっていけるのでは。その第一歩」と話し、「当日は盛り上がる気しかしていない」と意気込む。
「なくなってしまうと悲しがるし、なくなるまではみんななんとも思わない。伝統文化は新しく作ることはできないので、そういうふうにはなってはいけない。そのためにも、八王子の歴史の深さをどんどん発信していきたい」とも。
開催時間は11時~16時30分。