八王子の魅力を30秒の映像で表現する「八王子学生CMコンテスト」の上映会と授賞式が1月26日、八王子市学園都市センター(八王子市旭町)で行われた。
大学コンソーシアム八王子(旭町)が主催し、同団体主催で行うのは4回目。大学生や専門学校生などを対象に「八王子で暮らす」をテーマに作品を募集したところ、市内外の15大学などから昨年の約2倍となる46作品の応募があった。
審査では、電通統括クリエーティブディレクターの岡野敏之さん、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」をはじめ、さまざまなドラマや映画、バラエティー番組の演出やプロデュースを手掛けるTBSスパークルの那須田淳さんの2人が最優秀賞の選考を担当。会場を訪れた観客も審査に参加した。例年、石森孝志八王子市長も会場を訪れ「市長賞」を進呈していたが、今回は当日が八王子市長選挙の投票日ということもあってか、事前に審査を行い市職員が代わりに手渡す形となった。
審査の結果、日本大学芸術学部デザイン学科の学生が手掛けた「八王子で深呼吸しよう」が最優秀賞に選ばれたほか、東京工科大学「NonaCreation」が手掛けた「うめぇものいっぱい八王子」が市長賞を受賞した。そのほか、投票による観客賞や特別賞などが6作品に贈られた。
都心でため息を付いていた女性が高尾山に出向く姿を描いた「八王子で深呼吸しよう」。最優秀賞に選んだことについて、那須田さんは「普段、僕らはため息を何回ついているのだろうと思っている。それを高尾山で深呼吸というところに結びつけたのはすっと腹に落ちたし、考えさせてくれたところもある。八王子という土地柄のすてきさも背景にあり、バランス良く作られていると思った」と講評する。
作品は2年生の今任綾花さんが代表となり、江藤優衣さん、石田真布さんの3人で作り上げたという。もともと持っていた八王子のイメージは「学校がいっぱいある」「入試で来た」といったものだったが、作品を作る中で今任さんは「都会と自然が良い比率で、どちらも楽しめるところ」と変わったという。市民に向け「都心に戻ったら八王子に行きたいと思ったので、一度離れてみると逆に魅力に気づくかも」と話す。
受賞作品は、市内の街頭ビジョンをはじめ各所で上映される予定。