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写真で作る「言葉カード」アプリ 東京工科大講師が難聴の愛娘のために考案

「Vocagraphy!」を考案した吉岡さん

「Vocagraphy!」を考案した吉岡さん

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 言葉を覚えるために使われる「言葉カード」をモチーフにしたアプリ「Vocagraphy!(ボキャグラフィー)」が3月10日、iOS向けに配信された。

「Vocagraphy!」の画面

 東京工科大学(八王子市片倉町)講師の吉岡英樹さんが考案した同アプリ。撮影した写真に名前やメモを残してカードにすることで、画像と共に言葉を覚えられるオリジナルの教材を作ることできる。作ったカードをフォルダーに分けたり、それを基にクイズを出題したりすることも可能。

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 吉岡さんは、使い方として、「例えば『リンゴ』のカードを作り、撮影した画像を読み込み、メモ欄に『あかい』『まるい』などと書く。カードを作成したらクイズモードに切り替え、お子さんに口頭もしくは筆記で回答してもらう。できたかどうか評価し、記録しておくことができる」と説明する。難聴児向けをうたうが、単語カード代わりに使えることから外国語や受験の勉強などにも活用できるという。

 次女が難聴を抱え、「難聴児を育てるということが、どういうことかはあまり知られていない。私も当事者になるまで知らなかった」と話す吉岡さん。「幼稚園に入る時には使うものを覚えておかないと、先生がその名前を言っても理解できない」と生活の中で言葉を教える経験を積み重ねたことが今回のアプリへとつながったという。

 「療育に通い始めてから、毎日のように家庭学習に追われている。少しでもサボれば、娘の言葉の発達が遅れるのが分かる」と吉岡さん。適切な教材がない時には、「天井の照明に『でんき』と貼ったり、家中の家具などに印刷した名前のカードを貼り付けたりしていた時期もあった」と振り返る。

 写真は前から活用していたという。「道端に生えている猫じゃらしがあったら、それを撮影して、写真に文字を入力できるアプリをダウンロードして、『ねこじゃらし』と付けたりした。形の無いもの、例えば、風を教える時は風が吹いている時にベランダに出て、揺れている木の枝などを動画で撮影し見せながら教えた」と振り返った上で、「こんなことを繰り返しているうちに、難聴児の療育ができるアプリがあったらいいのにと企画書を作った」と話す。

 開発に当たっては、楽しく分かりやすく多くの言葉を覚えられるよう工夫したという。「難聴児は毎日意識して言葉に触れることで言語能力が身につく。従来の家庭学習は、ドリルなどの教材に直接記入したり、ノートに書いたりするが、小さい子どもが集中して机に向かって勉強できる時間は限られる。モチベーションを保ち、画像を使って分かりやすく、短い時間でたくさん覚えることができるものを目指した」と吉岡さん。

 今後は、アンドロイドへの対応や動画も素材として使えるようにしていく方針。北極や南極など自ら撮影できないものにも対応するため教材の配信も見込む。「難聴児の症状は人それぞれ。言葉の発達も個々の特性に合わせる必要がある。将来的には人工知能を使って、一人一人の難聴児に最適化した教育コンテンツをレコメンドできるような仕組みにする必要性を感じている」と吉岡さん。「難聴児をお持ちの保護者の方で、家庭学習に苦労されている方は一度使っていただければ」とアピールする。

 利用無料。

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