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新型コロナ受け、ライブハウスがクラウドファンディング 半日で150万円の支援集める

「papaBeat」の村木さん(左)と塩越さん

「papaBeat」の村木さん(左)と塩越さん

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 八王子駅近くのライブハウス「papaBeat(パパビート)」(八王子市三崎町2)が4月6日、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」を通じ資金支援を呼び掛けたところ、半日で目標の150万円を達成した。

日頃はさまざまな催しが行われている「papaBeat」

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 音楽関係のテナントが多数集まる「八王子ヨーロービル」の2階に位置する同店。老舗ライブハウス「新宿JAM」の創設者として知られる高野正樹さんが、2005(平成17)年にライブと共に食事が味わえるキッチンバーとしてオープン。ライブのほか、オープンマイクイベント「Junction Party(ジャンクション・パーティー)」やボードゲーム大会など、ライブハウスの枠にとらわれないさまざまな催しが行われている。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防ぐため、営業を自粛し、それによって店の存続が危機に陥ることから脱しようとクラウドファンディングを企画。3,000円・6,000円・1万円・5万円のコースを用意し、目標を達成するかどうかにかかわらず集まった金額が起案者に支払われるオールイン方式を取る。6,000円や1万円のコースでは、初回利用時から一定期間、チケット料無しで入場できるフリーパスのチケット、5万円のコースは会場を貸し切りにできる権利など、ライブハウスならではのリターン品をそろえた。

 150万円を目標額に設定し協力を呼び掛けたところ、開始からわずか半日で目標額に到達。今月10日時点では、300人以上から約230万円の支援が寄せられている。

 店長の村木海季男さんは「緊急事態宣言が出る前から4月は店を閉めようと考えていた。ただ、店を継続する面では打撃がある」と話し、「自粛ムードの中、ライブハウスが閉めたくないからやっていると思われるのは嫌だった。僕らも閉めたいというのが前提」と感染拡大防止の観点から営業を自粛するために、「みんなで考えて、クラウドファンディングで支援をいただくことにした」と企画を立ち上げた経緯を説明する。

 早くも目標を達成したことに「われわれもびっくりした」と村木さん。中でも、リターン品の代わりにメールでメッセージが届く3,000円のコースに200人を超える支援が集まっており、「これには驚いた」と話す。

 「『どういうふうに助けていいか分からなかった。行動を起こしてくれてありがとう』『SOSをきちんと出してくれたことがうれしかった』と言われることもあった。金銭面だけでなく、精神面でも支援を頂けた気がする」と話し、「これで(店を)つぶすわけにはいかなくなってしまった」と気合を入れる。

 緊急事態宣言が解除された後は営業を再開する方針だが、感染防止の観点だけでなく、エンターテインメントを楽しむ機運にはなっていないとして、「すぐには元の状態には戻れないと思う。むしろ無理。すぐにイベントまで解禁というわけにはならない」と村木さん。

 政府がさまざまな財政支援を打ち出したことから、「それらを駆使しつつ体力が持つ限りやっていきたい」としながらも、自粛が続くと「店としては6月までが限界だと考えている」とも。そのため、目標は達成したが、クラウドファンディングでの支援の呼び掛けは引き続き行っている。

 村木さんは「目標とした金額は4月を乗り越えるため設定したもの。多くの支援のおかげで自粛を続けられるようになった。はやり病なのでなんとも言えないが、その先までなんとかできるといい」と協力を呼び掛ける。「パパビートの存続がリターン。そこに尽力していきたい」とも。

 締め切りは4月28日23時59分59秒。

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