八王子みなみ野地区にカフェ「HILL SIDE CAFE BASEL(ヒルサイドカフェ・バーゼル)」(八王子市七国5、TEL 042-636-0821)が4月13日、プレオープンした。
入口にはケーキなどが並ぶショーケースが置かれており、テークアウトに対応
八王子市立七国小学校近く、コンビニエンスストアだった場所を改装してオープンした同店。京王線・京王八王子駅そばのカフェ「Brasserie BASEL(ブラッスリー・バーゼル)」(明神町3)などを手掛けるバーゼル洋菓子店(高倉町)が新たに出店した。
プリンやシュークリーム、ケーキなどさまざまな商品を販売。カフェとして、店内、テラス席合わせて72席を用意する。現在は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防ぐため、テークアウトメインで営業。このため、グランドオープンについて、同社の渡辺純社長は「非常事態宣言が解除された後になる」と話す。八王子市・日野市などを対象に、バーゼル各店が4月から新たに始めた配送無料のデリバリーにも対応している。
カフェとしては、ケーキなどのほか、京王高尾山口駅近くで同社が展開するカフェ「TAKAO COFFEE(高尾コーヒー)」の豆を使ったコーヒーなどを提供。キッチンには以前、バーゼル高倉店(高倉町)で使われていたまきを使ったピザ窯も導入しており、「上に具がたくさん乗っている『デリピッツァ』という新しいカテゴリのピザを開発しようと思っている」と渡辺さん。ピザ窯を店に運び込む際、入り口のドアよりも寸法が大きかったため「窯を削った」と笑う。
八王子みなみ野地区が新興住宅地で、30・40代の子育て世代なども多いことから、コンセプトは「超地域密着型。地域の方とより深く関わっていきたい」と渡辺さん。滑り出しについては、「コロナで在宅の方が多いこともあってか、想定よりも良い感じできている」と順調だという。
同社としては、新型コロナウイルス感染症収束後もデリバリーに力を注ぐ方針。外出自粛要請を受け始めたが、「前々からお客さまが来ていただくのを待っているだけではなく、こちらからも出向くことでツーウェイの関係性を作りたいと思っていた。物を運ぶというよりは心を運びたい。やっとタイミングが来た」と渡辺さん。
「ケーキを買うのは、スーパーマーケットの荷物とは一緒に持てなかったり、買ったらそのまま家に帰らなければいけなかったりと面倒。皆さんいろいろな障壁を乗り越えて来てくださっている。その辺りを取っ払いたい」とした上で、「店は時間や空間を体験していただくときに来ていただく。お客さまに使い分けていただきたい」とも。利用客には30代の子育て世代が多く、「お客さまからの反響もすごく良い」と渡辺さん。
店の今後について、ワークショップなど地域住民による催しの会場としても使えるようにしていくほか、閉店後も店を開放し、「勉強に使ったり、仕事ができたりするようなラウンジとして使えるといい」と渡辺さん。マルシェ形式での地元農家による野菜販売などの取り組みも検討していくという。
営業時間は10時~17時。