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「八王子いちょう祭り」今年は1カ月開催 「3密」避けモバイルスタンプラリー、クラファンも

「いちょう祭り」の開催をアピールする富樫さん(右)ら

「いちょう祭り」の開催をアピールする富樫さん(右)ら

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 秋の恒例イベント「八王子いちょう祭り」が、モバイルスタンプラリーなど新型コロナウイルス感染症を踏まえた催しとして、11月1日から行われる。

会場となるイチョウ並木

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 市内を通る甲州街道の「高尾駅前交差点」~「追分交差点」間には1929(昭和4)年、大正天皇の多摩御陵完成に伴って宮内庁がイチョウを植樹。並木全体が市の天然記念物に指定されている。このイチョウ並木の黄葉に合わせて、市民による手作りのイベントとして毎秋、「八王子いちょう祭り」を開催。1979(昭和54)年から行われており、昨年、40回目を迎えた。

 例年、2日間の日程で行われ、約6キロの区間内に設けられた関所で「通行手形」に焼き印を押してもらう「関所オリエンテーリング」などで盛り上がるが、今年は新型コロナウイルス感染症への対策として、企画や会期を見直し。「Sey YES! Next Step Together! ~みんなで新たな一歩をふみだそう~」をスローガンに掲げ、1カ月間にわたって好きなときにイチョウ並木を巡ってもらう企画などを用意した。

 今回は「関所オリエンテーリング」に代わるものとして、スマートフォンのGPS機能を活用して、同祭りのキャラクター「むーちゃん」のスタンプを集めるモバイルスタンプラリーの実施など、4つの企画を軸に展開する。

 スタンプラリーは、ゲートに近づくことで自動的にスタンプを獲得。国道20号(甲州街道)小仏関所跡~追分交差点間に15カ所設けるほか、番外編として、今年6月に八王子の地域型ストーリーが「日本遺産」として認定されたことを受け、高尾山頂や国史跡八王子城跡ガイダンス施設(八王子市元八王子町3)など関連する各所にもゲートを用意する。そのほか、「まちなか休憩所 『八王子宿(しゅく)』」(中町)などもゲートとなる。

 6個以上のスタンプを集めた人には、「むーちゃん記念缶バッジ」を500人に進呈。15個のスタンプを集めた人への「パーフェクト賞」や番外編も含めた全てのスタンプを集めた人を対象とした「スーパーパーフェクト賞」も用意する。参加無料。

 そのほか、イチョウ並木を題材にした写真コンテストや、八王子の小中学校などを対象に新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止をテーマにした啓発運動なども実施する。

 開催に先立ち、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」を通じて、資金支援の呼び掛けも始めた。目標額は300万円で、目標を達成するかどうかにかかわらず集まった金額が起案者に支払われるオールイン方式を採る。1,000円から50万円まで多くのコースを用意しており、5,000円コースでは、今年「関所オリエンテーリング」が中止されたため発行・販売することのない通行手形をリターン品として贈るなど工夫した。

 同祭り祭典委員会副会長の富樫康明さんは「寄付で成り立っていることもあり、通常開催ができないということで、皆さんの力を借りる以外生き残る道がない。来年のためにも力を貸してほしい。いちょう祭りを続けるためにも協力をお願いしたい」と呼び掛ける。

 「11月の黄葉はとてもきれい。私たちは『金色のタイムトンネル』と呼んでいるが、その美しさは日本有数だと思っている」と富樫さん。いちょう祭りは例年、11月の第3土曜・日曜に開催しているが、「2日間で50万人以上が集まってしまうこともあり、今年は分散させ『3密』を防ごうということで、1カ月の期間を設けた」とも。

 富樫さんはこの1カ月間について、「楽しみながら歩いてもらいたい」とした上で、「コロナで表に出てはいけない状況になり、自由を失われてしまった人たちもいるが、好きなときに楽しんで歩いていただくことも必要。コロナ疲れの中、ほっとしてもらいたいというのがわれわれの願い。自分のペースで無理なく楽しんでいただければ」と話す。

 会期は11月30日まで。クラウドファンディングの締め切りは11月29日23時59分。

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