東京造形大学(八王子市宇津貫町)が6月1日に公開した特設サイト「ZOKEI QUEST」が話題を集めている。同サイトは7月に行うオープンキャンパスの告知を目的に作られたもの。オープンキャンパスで実施する公開授業や講演会、学生による展示などについて紹介する。
最大の特徴はテレビゲームを模したサイトデザイン。同大学のキャンパスを舞台に、まるでロールプレイングゲームのようにさまざまなキャラクターから話を聞くことで、大学について理解することができるように工夫した。ドットキャラクターや音楽など、ゲームさながらの遊び心を随所にちりばめ、最近では4月から放送されているテレビアニメ「けいおん!」のキャラクターに似たキャラが描かれているとして、ネット上で大きな話題となった。
サイト制作は同大学の在学生がチームを組んで担当。今月20日には学生による「スタッフブログ」もスタートした。制作を担当した学生は「今年のオープンキャンパスのコンセプトが『冒険』だから」と話す。「テレビゲームのような世界観の中に造形大学生や教員を登場させ、まるでRPGを遊ぶような感覚でコミュニケーションをとることができるサイトを目指した」(同)。
メーンサイトの制作は学生5人が担当。「Flashを覚えて1カ月というリーダー兼設計担当、バンドウーマンでもある音楽担当、ゲームらしいビジュアルを表現するアートディレクター兼ブログ担当、ユーザビリティー、キャリア対応に詳しいモバイル担当、体力底なし、制作スピード速すぎのドット絵担当」(同)と個性豊かなキャラクターがサイトにも反映された。5月2日から制作を始め、公開まで約2週間をかけた。「ウェブ経験が浅かったり、なかったりするメンバーたちにとって、自分が携わるすべてが未知の領域。常に探求と達成の中に刺激を受け続けている」(同)。
公開して3週間が過ぎた。既に利用者からの声も届いているという。「制作者の知人やウェブ系のブログ、ブックマークサイト、掲示板など、多くの人からの賛辞やアドバイスとしての批評を確認したときは、メンバー全員が感激した。連日徹夜が続き、先の見えない不安の中にあった日々がすべて吹き飛んでしまった」(同)と振り返る。「ウェブチームの作業量は膨大。だが、キャラクターを描いたり、配置したり、しゃべらせてみたり、その一つひとつの作業を楽しみながら、こだわりを持って進めることができた。そのこだわりや楽しいという感情を多くの訪問者と共有できれば」(同)とも。
オープンキャンパスの開催日は7月17日~19日。