八王子経済新聞の2009年上半期のページビューランキング1位は、八王子の老舗家電量販店「ムラウチ電気」(八王子市大和田町5)が閉店することを伝えるニュースだった。
ランキングは1月1日~6月30日に公開された記事について集計。1位のムラウチ電気は今年2月、関東地区でリユース店「HARD OFF」「BOOK OFF」などをフランチャイズ展開するゼロエミッション(大和田町5)が設立した新会社へ事業を継承。これに合わせて、一時閉店となった。ページビューではこの記事が他の記事と大差をつけて1位を獲得。八王子における「ムラウチ」の大きさが見て取れるかたちとなった。同店は現在、関西を中心に家電量販店を展開する上新電機(大阪市)とフランチャイズ契約を締結し、「ムラウチジョーシン」としてリニューアル。これを伝える記事も5位にランクインしている。
全体として店舗の進出・撤退の記事が上位に並んだ。上位10位は以下の通り。(カッコ内は掲載日)
1. 八王子「ムラウチ電気」閉店へ-新会社継承後、4月再オープン目指す(2/4)2. ケーズデンキがルームズ大正堂内に開業‐家具店と家電量販店が同居(2/26)3. イオン、大型SCの八王子出店「前向きに」-出店凍結報道受け(2/19)4. JR八王子駅南口の新駅ビルに「ビックカメラ」-2010年秋にも出店へ(5/29)5. 家電小売店とリユース店が集積-「ムラウチジョーシン」オープン迫る(3/31)6. 八王子南口再開発ビル、核店舗に「スーパーアルプス」-東急ストア白紙撤回で(6/5)7. 飛鳥交通、破産した八王子自動車教習所の事業引き継ぐ-2月から教習再開(2/2)8. 定額給付金、日の出町は30日給付へ-各自治体、対応に追われる(3/6)9. 八王子のラーメン店「樽座」、南口駅前に3店舗目-駅近で「勝負」(2/17)10. 散田町の老舗洋食店「野鴨の家」が閉店、京王八王子に移転へ(4/1)
3位は一部メディアがイオン(千葉市)が大型ショッピングセンターの出店計画を撤回、延期すると報じたことから生まれた記事。八王子では大きなインパクトを残した。4位・6位には来年秋の完成に向けて現在工事が進められている八王子駅南口の再開発に関する記事が登場。「定額給付金」も8位に食い込んでいる。
10位以下には東京地裁八王子支部の立川への移転や八王子で新型インフルエンザの感染者が見つかり、それへの対応をまとめた記事などが上位に。タピオカ粉を使った「白いたい焼き」に関する記事や、脱サラ後に開いた弁当店「ままみーる」(横山町)に関する記事なども並んだが、トップ10入りは逃した。
八王子ではこれから、例年40万人でにぎわう「八王子まつり」などの大型イベントが控えているほか、一般に向けて先月モデルルームを公開した八王子駅南口の再開発事業などへの注目も高い。これらに加えて、今年下半期には2016年のオリンピック開催地が決まるなど、大きな話題もある。こうした動きが下半期のランキングにどのように影響するかが見どころだ。