コニカミノルタグループの社員らが所属する写真クラブ「コニカミノルタ写真班」の作品展が2月10日、レンタルギャラリー新(八王子市万町)で始まる。
国内外の事業所で働くコニカミノルタグループの社員らが参加する同クラブ。現在は24人が所属する。1年間の活動の集大成として開く同展は、今回で33回目を迎える。会場での開催は2年ぶり。
同会の江田さんは「写真班の結成は90年前までさかのぼる。班員各自がそれぞれ得意とする表現領域を持ち、毎月の例会で作品を互いに批評し合いながら、技術と感性を高めているのが特徴」と説明する。
同展については、「班員個々が撮りため、切磋琢磨(せっさたくま)した成果を社内に限らず、外部の方にも見ていただく。日野市や八王子市、当社退職者の写真クラブの皆さんなどとの交流、情報交換の場ともなっている」と江田さん。
昨年はコロナ禍を受け、ウェブサイトでのオンライン開催となった。江田さんは「リアルの展示と異なる困った点として、プリント写真が持つほどの情報量を伝えることが難しいことと来場者の方から率直な意見をもらえないことがある。そこで、来場者の方から率直な意見をいただけるよう、ウェブ会議システムを利用したラウンジを設けて、顔が見える接客を行った」と話す。「国内は沖縄から、海外では北米からの来場もあった。遠方や諸事情で来場が困難な方にも作品を楽しんでもらえた」とも。
今年はギャラリーとウェブサイト上での作品展を同時に行う。「リアルの会場では現役とOBを併せて14人、約50点と一昨年と同規模の作品展示を行う。自由に見ていってほしい」と江田さん。会場に訪れる人には体温の確認や手指消毒、マスクの正しい着用への協力を呼び掛ける。ウェブサイトでの作品展示はギャラリーの開場と同時に始め、昨年同様、ウェブ会議システムを利用した「ラウンジ」も用意。「当番の出展者から説明を受ける事ができる」と紹介する。
コロナ禍の中での作品制作について、「写真は車か電車かといった移動手段と撮影対象により、コロナ禍の影響を受けるものと受けないものが顕著に分かれる」と江田さん。風景写真やテーブルフォトに比べ、街中でのスナップ撮影やイベントの撮影は、感染者数の少ない時期をぬって行うことになったという。
「『コロナ禍だったからこそ、かつての繁華街から人波が消え、街の景色が以前より鮮明に見えるよう感じる。写真としてごちゃごちゃせずにすっきりと伝えやすい写真が撮れる気がする』という意見もあった。コロナ禍ゆえに例会などの集まりも自宅で行い、疎遠となりがちだった北米在住メンバーを含めて行うことができたので、良い刺激を得ることができた」とも。
今回の作品展について、「1年間撮りためた作品の集大成となる。皆さんの来場をお待ちしている。会場に行く時間がない方や諸般の事情で会場に来られない方は、ぜひウェブ会場にアクセスしていただければ」とアピールする。
開催時間は10時~19時(最終日は17時まで)。今月13日まで。