チーズケーキをオンラインで販売するサイト「Chef's CheeseCake(シェフズ・チーズケーキ)」を5月6日、イタリアンレストラン「il Ciccione(イルチッチォーネ)」(八王子市横山町)が立ち上げた。
渋谷区神泉で営業した後、約3年にわたる「長期休業」を経て、2019年12月に改めて八王子に店を構えた同店。日本茶専門店「網代(あじろ)園」の建て替えに合わせ、蔵や日本家屋などをリノベーションし作られた街区「ajirochaya」の西放射線通り商店街(ユーロード)に面したビルに店を構える。
今回は店で提供しているチーズケーキを販売するため、サイトを立ち上げた。チーズケーキは北海道産のクリームチーズなど国産の材料を使い、小麦粉や保存料、香料などは不使用という12センチ大の物。ケーキ作りは、さまざまなホテルで料理人として働き、沖縄・宮古島でペンションを手がけていた経験も持つ同店シェフの久保玄太さんが担当する。受注生産で、商品は冷凍後、真空パック包装し出荷する。商品には手土産にする際に使える紙袋も付ける。
チーズケーキは八王子で営業を再開してから新たにメニューに取り入れたという。「レストランが提案する甘い料理」とうたい、今回、「シェフズ・チーズケーキ」の名で売り出した。店主の楠剛志さんは「デザートとしてだけではなく、ぜひシチュエーションや温度、テーブルのあり方にも楽しさを発見してもらえれば。化粧箱やデザイン缶も大事なアイテム。相手をもてなすギフトや、自分へのちょっとしたごほうびに『イルチッチォーネが届いた』と思っていただけたら」と話す。
通販に踏み切ったのには、コロナ禍で日頃、来店していた客が店に来られなくなったことがあるという。「渋谷にあった頃からのお客さまは北海道から九州、四国と遠方にもたくさんいらっしゃる。せめて何か届けられないかと悩み続けていた」と楠さん。
楠さんは営業再開に至るまでの間、八王子市内などでカフェなどを展開するバーゼル洋菓子店(高倉町)で会社運営などを学んだ。今回の商品について、楠さんは「シェフである久保の技術・経験と老舗洋菓子店で学んだ私のエッセンス、仲間のデザイナーが存分に世界観を発揮している。八王子にゆかりのあるメンバーから生まれたこの商品が、八王子の定番としてこれから全国の方に届けられたらうれしい」と話す。
価格は2,630円。別途、送料がかかる。店の営業時間は16時~23時。土曜・日曜・祝日定休。