多摩・武蔵野検定事務局(日野市程久保2)は8月3日、今年11月に実施する多摩地域の知識を問う検定試験「知のミュージアム 多摩・武蔵野検定」の受検受け付けを開始した。
試験は今回で2回目。通称「タマケン」の名前で知られる。これまでに「多摩・武蔵野マスター3級」の試験を実施。「高尾山で確認できる昆虫は?」「アニメ製作プロダクションとアニメの組み合わせで間違っているものは?」など、多摩地区に関する幅広い知識を問う検定内容になっている。
産官学の連携を担う「学術・文化・産業ネットワーク多摩」を母体に昨年11月から検定が始まった。検定を始めた理由について、同事務局の藤井さんは「地元である多摩・武蔵野地域に住んでいる方々が地元の自然や文化、産業、歴史にふれて、その魅力を再発見してもらい、ますます地元に愛着が持てるようになってほしい。ひいては、まちづくりに携わるきっかけになってほしい」と話す。
昨年は試験の実施を前に「多摩・武蔵野検定公式テキスト」(ダイヤモンド社)を出版したほか講習会を実施。ホームページでは試験日までを追うブログも立ち上げた。その結果、多摩地区に住む人たちなどを中心に約1,500人が第1回試験に申し込んだ。「郷土を見直したいという思いにあふれた数字」と藤井さん。
30~50代の現役世代を中心に、20代や60代も受検。合格率は77%と高い結果となった。「試験後、夕方まで各会場で仲間同士が輪になって話し合っていた姿が印象深い」(同)。今年6月には「合格者の集い」も実施。「わたしどもが後押しされた格好で集いを企画した」と藤井さん。東京に住む人にとって「シンボリックなところだから」という理由で高尾山薬王院(八王子市高尾町)がその会場に選ばれた。「東京の人は人生で3度登る山だと言われている。まず、幼稚園の遠足で、次におじいちゃん、おばあちゃん、ご両親と一緒に登る。3度目が、自分が子どもを連れて登る山だと。第1期の合格者なので、そうしたシンボル的なところで開きたかった」と振り返る。
第2回の試験は11月8日、中央大学多摩キャンパス(東中野)を会場に行う。今回は前回実施した「多摩・武蔵野マスター3級」に加え、一つ上のクラスとなる「多摩・武蔵野マスター2級」試験も初めて実施する。合格者には合格証を発行し、多摩地区にある美術館や博物館、アミューズメント施設や大学図書館などを無料で使える特典も。
受検受け付けは9月28日まで。