「はちおうじこども食堂見本市2023」が4月1日、東京たま未来メッセ(東京都立多摩産業交流センター、八王子市明神町3)3階第1・第2会議室で行われる。
フードバンク八王子(中町)が主催する同イベントは、子ども食堂を手がける運営者や市民が集まり交流を図る場となっており、2020年2月以来3年ぶりに開催する。
当日は全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長で、東京大学先端科学技術研究センターの湯浅誠特任教授による「つながり続ける子ども食堂」と題した講演を開くほか、実際に子ども食堂を運営している人や参加者から話を聞く「エピソードタイム」も設ける。
八王子市内で子ども食堂や子どもの居場所の提供などに取り組む団体を結ぶ「はちおうじミライ応援団」も協力する。所属団体がブース出展し、活動のアピールやバザーの開催など参加者と交流を持つ機会も設ける。
フードバンク八王子の川久保美紀子さんは、2020年に行ったイベントについて、「市民の方が100人以上来てくれてすごく盛り上がった。子ども食堂の方と市民が直接対話ができ、イベントの後に直接食堂に行ってくれた方もいた」と振り返る。「子ども食堂の方から次回の活動報告会もこの形が良いとリクエストがあったので、3年ぶりに行うことにした。直接現場の声を聞くことに意味がある」とも。
コロナ禍の3年間、子ども食堂では食事の提供は行わず、食材の配布などに活動を切り替えた所が多かったという。「食料の配布が目的で来る方と食事が目的で来る方はちょっと違う。それまで利用していた子どもたちや高齢者などと距離ができてしまったように思う。もう一度仕切り直しがしたい」と川久保さん。
「八王子に子ども食堂を1軒でも多く増やす」ことを目標に掲げ、昨冬には子ども食堂の立ち上げ方や運営方法などを教える「こども食堂講座」なども開いてきた。今回は運営者だけでなく、子ども食堂に興味がある人や食堂を立ち上げたいと思っている人、企業担当者など幅広い人に参加を呼びかける。
「子ども食堂を街のインフラにしたい」という川久保さん。「子ども食堂は地域の人とつながって、一緒に子どもたちを見守っていき、もし本当に困っている子どもたちがいたら、みんなで支えていくというゆるやかなつながりとしてやってきたと思う。コロナ禍で人との距離が必要な中でもそこは大事。そう思う人たちが多くいるからか、コロナ禍でも子ども食堂の数は増え続けている。これからの子ども食堂はウィズコロナでやっていかなければいけないし、いつまでも止めているわけにもいかない。今回のイベントを通して、『やっぱり子ども食堂っていいよね』と思ってもらえたらいい」と話す。
開催時間は13時30分~16時。参加費500円。参加には事前の申し込みが必要で、同団体のウェブサイトで受け付けている。定員は先着50人。