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西東京バス、初乗り運賃を値上げへ 暫定的に190円、将来は200円に

バス停には運賃改定を予告する看板を出している

バス停には運賃改定を予告する看板を出している

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 西東京バス(八王子市明神町3)が3月25日、路線バスの初乗り運賃を値上げする。

3月25日は路線バスのダイヤ改正も行う

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 同社が東京都内と山梨県内で運行している全路線が対象となる。同社は昨年11月に国土交通省に対して、初乗り運賃の上限を180円から200円に上げる「上限運賃変更認可申請」を行っていた。同省は今月7日に認可を出した。

 今回の改定では、暫定期間を設定しており、現金払いの初乗り運賃は当分の間、現行の180円から190円になる。同期間終了後は200円に引き上げる。暫定期間がいつまでかは明らかにしていない。

 交通系ICカード払いの場合、暫定期間中の初乗り運賃は2円引きの188円になる。同期間終了後は現金払いと同じく200円にする予定。定期券の上限運賃は9,000円になり、今回の改定では初乗り1カ月分を現行の8,100円から8,550円に引き上げる。

 運賃改定に合わせて、通学定期券に「年度定期券」を新たに導入する。年度定期券は現行の6カ月定期券を2回購入するのと比べて30%程度安くなるほか、設定区間運賃を370円までに設定し、380円以上の区間は全線乗り放題にする。同社担当者は「長い通学距離を利用いただいている学生の皆さまの負担が大幅に減少することが見込まれる」と説明する。

 「年度定期券」の販売期間は今月25日~5月31日(2024年度以降は3月18日販売開始)。有効期間は4月1日~翌年3月31日。

 消費税増税などを除き、1997(平成9)年3月以来の約26年にわたり運賃改定を行わなかった同社。沿線人口の減少やコロナ禍による移動需要の低迷などから「収入面において極めて厳しい事業運営となっている」と担当者。車両の更新や老朽化した営業所の改修、人件費の増加、燃料費の高騰などで増えたコストも経営を圧迫しており、「今後も安全・安心な輸送サービスを持続的に維持していくために運賃を改定する」と話す。

 同日には八王子駅北口~工学院大学間の直通路線や、京王八王子駅~市役所入口~横川町住宅間の「市12」系統を増便するなど路線バスのダイヤ改正も行う。

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