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八王子で大久保長安ゆかりの地巡るスタンプラリー 「長安祭」に合わせ企画

「八王子十五宿めぐり絵図&大久保長安スタンプラリー」に取り組む皆さん

「八王子十五宿めぐり絵図&大久保長安スタンプラリー」に取り組む皆さん

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 江戸時代に八王子の街づくりに取り組んだことで知られる大久保長安(ながやす)をモチーフにした「八王子十五宿(しゅく)めぐり絵図&大久保長安スタンプラリー」が4月21日、始まる。

「長安祭」が行われる産千代稲荷神社

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 武田信玄、徳川家康に重用され、徳川幕府時代には勘定奉行、老中を務めた長安。家康から八王子のまちづくりを任され、旧武田家家臣を中心とした「八王子千人同心」の統括にも当たるなど八王子との関わりが深い。産千代稲荷神社(八王子市小門町)には「大久保石見守長安陣屋跡」が残されており、八王子市指定史跡になっている。

 イベントは同神社で長安の命日を受けた慰霊祭「長安祭」が今月23日に行われるのに合わせて企画した。主催は長安について市民などに広める活動を行っている「大久保長安の会」。

 今回はスタンプラリーの台紙となる絵図を新たに制作。江戸時代後半の八王子の街並みに八王子駅など現在のランドマークを加えて描いたもので、長安がいつ八王子に来たか、八王子はどのような街だったのかといった解説、「高尾山とんとんむかし語り部の会」による八王子の昔話や伝承の紹介を見ることができるQRコードなども掲載した。

 スタンプラリーでは、中心市街地の基盤となった「八王子十五宿」を受け、10カ所のスポットを祭り当日までに巡る。スタンプを5個集めた人には、長安をモチーフにしたオリジナル缶バッジとシール、10個全てを集めた人には、バッジ、シールに加えて、「大久保長安の会」副会長や「高尾山とんとんむかし語り部の会」の顧問を務める吉田美江さんが手がけた絵本「長安さまのまちづくり」(1,100円(税抜)、揺籃社)を進呈する。

 「長安祭」では、長安の慰霊に加えて、「八王子手作り小物・小市」、長安に関する書籍などの販売、八王子の昔話などをテーマにした講座の開催、みこしの巡行などを行う。開催時間は10時30分~20時。

 没後410年を迎える長安。死後に家康から不正の疑いをかけられ処罰されたこともあってか、「大久保長安の会」の鈴木泰会長は「八王子では歴史上から一時消されるほど、これまでずっと悪者扱いされてきた」と話す。「真ん中に大きな道を作り、南からの道、北からの道を作りと八王子の街は長安が基本的な形を作った。それが骨格を崩さず時代によってリニューアルされながら現在まで来ている。江戸時代に400年持つ町並みを設計するなどすごい能力を持つ人だった」とも。

 今回のイベントについて、「八王子を広く歩いてもらいたくて、スタンプラリーを行うことにした。のんびり歩いて3時間ほど。江戸時代の八王子のスケール感や意外に文化財が残っていることなどを楽しんでほしい」と鈴木さん。「長安祭」については「皆さんに来ていただいて、長安のことを知っていただき感謝の気持ちを表してもらえたら」と話す。

 絵図はスタンプラリーに参加する洋品店「イツミヤ」(八幡町)、清水工房(追分町)、子安神社(明神町4)、日吉八王子神社(日吉町)などのほか、「はちはく」の愛称で知られる「桑都日本遺産センター 八王子博物館」(子安町4)、「まちなか休憩所 『八王子宿』」(中町)などで配布する。景品交換は祭り当日の11時~18時の間、会場内で対応する。

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