八王子市出身の「フットゴルフ」選手・小林隼人さんが5月27日から米・フロリダ州オーランドで行われる、フットゴルフのワールドカップ「FIFG FootGolf World Cup Orlando(フットゴルフ・ワールド・カップ・オーランド) 2023」に日本代表として出場する。
フットゴルフは、ゴルフ場を舞台にサッカーボールを使って、ゴルフと同様のルールでプレーするスポーツ。ワールドカップは国際フットゴルフ連盟(FIFG)が2012(平成24)年から行っており、今回で4回目。2020年に日本で行われる予定だった大会がコロナ禍の影響で中止となったため、2018(平成30)年にモロッコで行われて以来の開催となる。
日本フットゴルフ協会(埼玉県所沢市)は3月31日、小林さんを今大会の男子日本代表メンバーとして選出した。今大会には男女合わせて約50人の選手が出場する。6月6日までの大会期間中、個人戦・団体戦が行われ、小林さんもそれぞれに参戦する予定。
地元でサッカー選手として活動後、サッカーの先輩から誘われたことをきっかけに、2015(平成27)年にフットゴルフに転向したという小林さん。本業である建築士とフットゴルフ選手の二足のわらじを履く形で活動しており、現在行われている国内シーズンでは、ランキング6位に位置する。2017(平成29)年を皮切りにこれまでに3度、ジャパンツアーの年間王者のタイトルを獲得。2018(平成30)年に中国で行われた「アジアカップ2018」では優勝した。
ワールドカップに出場するのは、モロッコに続き2大会連続となる。「もともと競技を始めた時からワールドカップがあることは知っていた。日本代表になりたいと思っていた。国際大会に日本代表として行くのはうれしいことだし、胸に来るものがある」と小林さん。
昨年、米国で行われたプレ大会や、オランダで行われた国際大会に参加するなどして経験を重ねてきたという。個人戦については「サッカーと違って攻めたら勝てるという競技でもない。2018年は日程が進むにつれて順位を落としてしまったので、今回は4日間の試合の中、3日目の段階で世界トップ10の中にいるのが目標。後は最終日にどうするかになる」と小林さん。
団体戦の目標は優勝に置く。「半年前からチームとして練習を重ねてきたので準備はできている。全力で行くしかない」と話す。「フットゴルフを始めて8年だが、これだけ大きな規模の大会は初めて。今まで頑張ってきたものを全部出し、やりきって帰りたい」と意気込む。
フットゴルフの普及にも取り組む小林さん。「フットゴルフは個人競技。それがサッカーをやっている人には新鮮のよう。ゴルフは練習しないとボールに当てることすらできないが、フットゴルフは道具もいらないし始めやすい。いろいろな世代の人と一緒にラウンドを回ると、すぐに仲良くなれるから『世界一仲良くなれるスポーツ』と言っている。ゴルフという競技の楽しみをより親しみやすく感じることができると思うので、一度体験してみてほしい」と呼びかける。