「菓子工房ヴェールの丘」(八王子市西片倉2、TEL. 042-635-3568)が1月8日、東京工科大学(片倉町)が開発したイチゴの新品種候補を使ったケーキの販売を始めた。
横浜線・八王子みなみ野駅から徒歩6分の場所にある同店。昨年、開店から25周年を迎えた。本店のほか八王子北口の駅ビル「CELEO(セレオ)八王子」にも出店している。
イチゴは同大学応用生物学部で、植物工学を専門とする多田雄一教授らの研究グループが開発した。町田いちご狩り農園(町田市)で試験栽培をしており、昨年10月に「東京幸華(とうきょうこうか)」と名付けて商標登録した。
同大広報担当者は「東京発の甘くおいしい品種を作ろうと2019年から研究開発に取り組んでいる。現在も『東京幸華』にさらに別品種を交配するなどして、より糖度が高くおいしい品種を目指して改良品種の開発や栽培試験を進めている」と話す。
今回は加工品としてのイチゴの市場ニーズなどを探るため、オリジナルケーキ「東京幸華」として商品化した。イチゴの「東京幸華」を使ったコンポートとバニラムースを、フランス産イチゴを使ったムースで包んだ。ケーキの上には生クリームとイチゴの「東京幸華」を載せる。
同店店主でシェフの石井昌義さんは「甘くて香り高い『東京幸華』とフランス産の2種類のイチゴによる甘みと酸味のバランス、コクのあるバニラムースのシンプルな組み合わせで、『東京幸華』のおいしさを引き出せたのでは」と話す。
価格は800円。各日数量限定。八王子みなみ野の本店でのみ販売する。2月7日まで。