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東北地方太平洋沖地震、八王子にも影響-駅周辺に滞留者向け避難所も

JR高尾駅前で緊急停車した電車から駅のホームに避難する人たち

JR高尾駅前で緊急停車した電車から駅のホームに避難する人たち

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 3月11日14時46分頃に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で、八王子市内では駅周辺に避難所を設けるなど対応に追われている。

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 地震発生時、高尾での取材に向けて記者はJR中央線「高尾行き」に乗車していた。駅到着を目前に大きな揺れに襲われ、高尾駅から50~60メートル前で緊急停車。情報がなかなか入らない中、車内では携帯電話のワンセグ機能を使って情報を得る乗客もおり、車内からは「大きな地震だ」「まさかこんなことになるとは思わなかった」などの声が聞こえた。

 車両点検などが行われたが、余震も続いていたことなどもあり「電車を駅まで動かせない」と判断。15時40分頃から、最前部の車両などにはしごを設置し乗客を避難させた。乗客の中には目の不自由な人や高齢者などもいたが、運転手や高尾駅のスタッフが支えるなどして全ての乗客を電車から降ろした。乗客は線路を歩いて高尾駅の1番線ホームから駅の外へと避難。その後、高尾駅は閉鎖された。

 JR、京王線など交通網も大きく乱れ、八王子駅では一時、2,000人もの滞留者が発生。JRについては、11日中の運転復旧が見込めないことから、駅周辺ではバスやタクシー乗り場の混雑が続いている。市ではこれら駅周辺の滞留者を対象に避難所を設置。21時現在、八王子駅南口周辺では子安市民センター、第3小学校、第6小学校、第6中学校、クリエイトホールの5カ所を設けているが、このうち子安市民センターと第6小学校については既に満員だという。このほか、京王八王子駅周辺では東京都立南多摩高校、第4小学校(共に既に満員)、第五中学校の3カ所を、高尾駅周辺では東浅川保健福祉センター、浅川市民センターの2カ所を設けている。なお、京王線については試運転を実施し、21時30分頃をめどに運行を再開する見込み。

 八王子では今回の地震で、大横町に設けられた地震計が震度5弱を観測。市では地震発生後、14時55分に災害対策本部を設置し、被害状況の収拾などを進めている。地震発生直後、市庁舎では文書キャビネットが倒れるなどの被害があったほか、市営霊園での墓石倒壊、台町市民センター体育室での天井パネルの落下などの被害を確認している。

 「市のホームページで随時、地震情報をお伝えしているので確認してほしい」と市広報広聴室の担当者。

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