JVCケンウッド(横浜市神奈川区)は8月1日、同グループの事業会社であるケンウッド(八王子市石川町)、J&Kカーエレクトロニクス(石川町)、日本ビクター(横浜市神奈川区)を吸収合併し、1社体制に移行すると発表した。
同社は2008年10月、ケンウッドと日本ビクターの経営統合によって誕生。両者が行ってきたホームオーディオ事業、車載機器事業などの統合、日本ビクターが持っていた八王子工場の売却などを進め、8月1日にはグループ一体化を推進する目的でこれまでの「JVC・ケンウッド・ホールディングス」から社名変更も実施。現在、ケンウッド、日本ビクターともに同社の100%子会社となっている。
「2011年3月期で計画した構造改革を完了し、統合効果を高めて業績を急回復させるとともに、新たな成長戦略を強力に推進するための資本調達を実施することができた」と振り返る同社。今回、会社運営や資金運営、社内制度などさまざまな面の一元化を図る目的で1社体制に移行するという。
8月1日に「合併決議取締役会」を開催して合併を承認。1927(昭和2)年に設立された日本ビクター、1946(昭和21)年設立のケンウッドなどを消滅会社とした簡易吸収合併を10月1日に実施することを決めた。合併後は現在同社がある横浜を本社として、それぞれが持つ権利義務を継承。「各ブランドを継続・発展させ、それらの商品開発・製造・販売・アフターサービスを行っていく」
合併後はカーエレクトロニクス、業務用システム、ホーム&モバイルエレクトロニクス、エンターテインメントの4つをコア事業とするほか、新事業領域として医用、教育、高齢化対応、エコ、安心・安全などの分野にも取り組む方針。