日本ビクター、八王子工場売却へ-生産部門、横須賀に集約

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 JVC・ケンウッド・ホールディングス(横浜市神奈川区)は7月31日、子会社の日本ビクター(横浜市神奈川区)「八王子工場」(八王子市石川町)について、移転、売却の検討を進めると発表した。

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 同社は昨年10月、ケンウッド(八王子市石川町)と日本ビクターの経営統合によって誕生。今年6月には両者が行ってきたホームオーディオ事業とカーナビゲーションなどの車載機器事業の事業統合を行うなど、積極的な経営改革を進めている。

 同社が発表した2010年度3月期第1四半期の連結決算によると、売上高991億円に対し、営業損益で60億円、経常損益で70億円、純損益で80億円とそれぞれ赤字になった。この結果にビクターが行っている事業の中でも業務用のユースを対象としたプロシステム分野などで「想定外の売り上げ減少と損益悪化が生じた」と同社。

 現在、ビクターの八王子工場ではこのプロシステム向け機器や教育用機器などを生産。当初から国内生産部門を同社の横須賀工場に集約させる計画を立てていたが、この事態に工場の移転、売却まで検討の幅を広げることになった。同社はこれにより「さらに踏み込んだ事業運営の効率化と資産のキャッシュ化を図る」とし、売却に伴う損益を第2四半期に組み入れる。

 このほかにもビクターのサポート業務を担当するビクターサービスエンジニアリング(千葉県浦安市)での早期退職優遇処置の実施や、「CEATEC JAPAN 2009」への出展見送りなど、さらなる経費削減策も実施する。

 同社はこれらの実施に伴い、2010年3月期の業績予想を修正。営業利益は95億円から20億円に縮小し、経常損益は30億円の黒字から35億円の赤字に転換。純損益も0円から100億円の赤字へと大幅に下方修正する。

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