多摩市の複合文化施設・パルテノン多摩(多摩市落合)などで11月19日から、映画祭「TAMA CINEMA FORUM(多摩シネマフォーラム)」が開催される。
市政20周年記念事業として1991年に始まった同映画祭。今年で21回目を迎える。市民が企画・運営の中心を担当。映画をきっかけとした交流の場として、約1週間にわたる会期中に毎年1万人以上が参加する。
パルテノン多摩の2つのホールとベルブホール(永山)、ヴィータホール(関戸)の計4カ所を会場で展開。新進監督の作品を上映するコンペティション「TAMA NEW WAVE」をはじめとした映画の上映会や出演者などが参加するトークイベントなど、さまざまな催しを行う。
今回は短編を含め90本を超える作品を上映。今年のプログラムについて、「(東日本大震災で)私たちの人生観も一変したし、その後の生活感を見据えて企画を考える必要があると考えた」と実行委員会副委員長でチーフディレクターの飯田さん。「家族の絆や生命の尊さということも全体プログラムのバックボーンに据えて選定した」
今年亡くなった俳優の原田芳雄さんを特集する「原田芳雄は銀幕で生きている!」や、「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」など嘘や虚構を題材とした作品を特集する「嘘の向こうの美ちなる方へ」、「毎日かあさん」などの作品を上映する「家族の絆を見つめ直して」などさまざまなプログラムを展開。今春上映された「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」など、子どもから大人まで楽しむことができる作品を集めた「ファミリーデー」なども設ける。
20日には東日本大震災を題材にした「『3.11』と向き合う監督たち」を開催。9月にせんだいメディアテーク(宮城県仙台市)で開催された「仙台短篇映画祭」に向け、40人の監督がそれぞれ3分11秒という枠の中で「明日」をテーマにした作り上げた「311仙台短篇映画祭映画制作プロジェクト」の作品などを上映する。
「これからの映画界を背負って立つ若手作家、新進俳優なども含めて50人以上のゲストがいらっしゃる。ゲストとふれあう場を体感していただければ」と飯田さん。
会期は今月27日まで。詳しいスケジュールなどはサイトで確認できる。