プレスリリース

アルサーガパートナーズ、東京都主催の「UPGRADE with TOKYO」令和6年度成果報告会に登壇

リリース発行企業:アルサーガパートナーズ株式会社

情報提供:

 企業のDXを促進するアルサーガパートナーズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 CEO/CTO:小俣泰明、以下「アルサーガパートナーズ」)は、1月22日(水)、東京都が主催するピッチイベント、「UPGRADE with TOKYO」令和6年度成果報告会に登壇したことをお知らせいたします。

プロジェクトを一緒に推進する東京消防庁の皆様と、アルサーガパートナーズのプロジェクトメンバー

「UPGRADE with TOKYO」は、スタートアップと東京都が協働し、都政課題の解決を目指すピッチイベントです。アルサーガパートナーズは第38回のテーマ「生成AI等とヒヤリハットDBを活用した事故予測等システム・サービス」に応募し、東京消防庁が収集するヒヤリハットデータを活用した事故予防策を提案。そのピッチイベントで優勝し、東京消防庁との協働プロジェクトを推進しています。*1

今回の成果報告会では、このプロジェクトに関するパネルディスカッションが行われ、その様子をレポートとしてお届けします。
*1 アルサーガパートナーズ、東京都主催ピッチイベント「UPGRADE with TOKYO」にて優勝。
https://www.arsaga.jp/news/pressrelease-winner-of-upgrade-with-tokyo-20240809/
■UPGRADE with TOKYOについて
東京都が抱える様々な都政課題を解決するためには、民間から生まれた画期的な製品・サービスを活用することが重要です。そこで東京都では、スタートアップによる都政課題解決に向けた製品等のピッチや、行政機関、VCや企業等との交流の場を創出するイベントを2019年12月から開催しています。都内区市町村の抱える課題も対象としています。

優勝となったスタートアップは、事業の協働等に向けて優先的な交渉を進めることができます。
「UPGRADE with TOKYO」公式HP:https://upgrade-tokyo.metro.tokyo.lg.jp/
?パネルディスカッション :協働事例紹介
<パネリスト>
・東京消防庁 中野孝雄 氏
・アルサーガパートナーズ 伊藤伸治

【ディスカッション1. 「生成AI等とヒヤリハットDBを活用した事故予測等システム・サービス」というピッチテーマを設定した背景】
東京消防庁 中野孝雄 氏(以下、中野氏):
東京消防庁では、平成31年、火災現場での殉職事故を含む重大事故が発生しました。これを受け、令和4年に、消防職務の安全対策を推進する全国唯一の専門部署を設立し、制定した「東京消防庁安全憲章」の理念の下、職務における重大事故の根絶を目指しています。しかし、一度起きた事故をなかったことにしたり、その影響を完全にコントロールしたりすることはできません。だからこそ未然に防ぐためのヒヤリハット対策が非常に重要です。

こうした課題を解決するために収集したヒヤリハットを活用できないかと考え、今回のピッチイベントのテーマを設定しました。また、生成AIといった最先端技術には、事故の発生予測や未然防止に対して大きな可能性があると期待しており、その活用方法を模索したいという思いも背景にあります。

左:アルサーガパートナーズ 伊藤、右:東京消防庁 中野氏

【ディスカッション2. UPGRADE with TOKYOへの応募を決意した背景・狙い】
アルサーガパートナーズ 伊藤伸治(以下、伊藤):
アルサーガパートナーズでは、生成AI黎明期から研究を進め、多様な生成AIサービスを展開してきました。その過程で、多くのお客様の間で「生成AIがハルシネーション*2を意識しすぎるあまり、社会実装が進まない」といった課題が存在していると感じました。当社はそれに応える形でソリューションを開発し、お客様のニーズに寄り添うスタンスで課題解決に取り組んできました。このような実績を踏まえ、東京消防庁様が抱える課題にも当社の技術や知見がお役に立てるのではと考え、今回の応募に至りました。
*2 ハルシネーション:人工知能(AI)が事実に基づかない情報を生成する現象のこと

【ディスカッション3.ヒヤリハットDBの構想・開発の進捗状況について】
伊藤:
東京消防庁様には当社が開発に携わる前からヒヤリハットのためのツールが存在していましたが、入力などの操作面の難しさが原因で、現場にはなかなか浸透できなかったと伺っています。また、アウトプットに関しても、職員が不要データのマスキングや手作業でのデータ分析を行い、それを基に現場へアラートを発信するという、アナログな仕組みでした。
私たちはこれらの課題に着目し、インプットシステムとアウトプットシステムの両面から改善に取り組み、開発を進めています。

サービス名:東京消防庁AI事前予測ナビ(仮称)
・インプットシステム
データ入力の際に生成AIを活用することで以下を実現しています。
  1. 文字の校正を自動的に行い、正確性を向上させる。
  2. 入力内容から個人情報などを自動で検出し、削除を促すアラートを出す。
これにより、これまで属人的に行われていた作業を効率化し、整理された状態でデータを入力できる仕組みを構築しました。単に情報を入力するだけでなく、生成AIがその後のデータ整理や修正まで自動で行うため、職員の負担が大きく軽減されます。

・アウトプットシステム
これまで手作業で行われていたデータ分析やコメント業務も、生成AIによる自動化を進めています。AIが傾向分析や全体像の把握を行うことで、効率的かつ分かりやすい形でアウトプットを提供できるようになりました。また、将来の事故予測に繋がる分析もAIに任せることで、より高度な効果が期待されています。



【ディスカッション4.「UPGRADE with TOKYO」に参加したメリット】
・事業者側のメリット
中野氏:
ヒヤリハットを活用した取り組みは他業種でも行われていますが、我々が調べた限り、収集したヒヤリハットと生成AIを活用して事故の未然防止対策を行っている事例はありませんでした。東京消防庁ではこの取り組みをシステム化し、事故の未然防止を効果的に推進できないかと考えましたが、実現できるかについて不明確であることから予算獲得に苦悩していました。このような課題を抱えるなか、本ピッチイベントを通してスタートアップ企業と協働で実証実験的に開発をスタートできる点や、その後の予算を確保しやすくなる点は大きなメリットだと感じました。

また、スタートアップ企業との打ち合わせを通じて最先端技術に触れ、行政機関では経験できなかった進化スピードを体感することができました。この取り組みを通じて、新しい技術への事業的な視点を学び、単なるシステム開発にとどまらない考え方や価値観の見直しにもつながったと思います。

・スタートアップ側のメリット
伊藤:
東京消防庁様の取り組みは、我々にとって社会貢献の機会をいただけるだけでなく、新たな分野での生成AI研究を進める貴重な場であり、大いに挑戦する価値があると実感しています。

また、受賞後にプレスリリースを発信したことで、同様の課題を抱える多くの企業様からお問い合わせをいただきました。特に、東京だけでなく、北海道、福岡、大阪など、日本全国に同じ悩みを抱える現場が存在していることを改めて認識しました。このような取り組みを広報し、全国に広めることで、より多くの人々に貢献することが重要だと考えています。
■報告会を終えて
今回の報告会を通じて、アルサーガパートナーズは引き続き、生成AIをはじめとする最先端技術を駆使して、社会課題の解決に貢献することを目指してまいります。現在進行中の東京消防庁との協働プロジェクトでは、引き続き成果を積み重ね、実証実験を通じて効果的なソリューションを提供してまいります。この協働を通じて得られた知見や経験をもとに、今後はさらなる事業拡大を図り、多くの業界でのDX推進を支援していく所存です。

報告会の模様は、東京都産業労働局チャンネル(YouTube)で配信されていますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=Gf9kHdM5ClQ



■アルサーガパートナーズ株式会社 について



アルサーガパートナーズは、成長し続ける流行の発信地“渋谷”に拠点を置く総合ファームです。「日本のDXを世界で誇れる産業へ」をビジョンに掲げ、DXサービスをワンストップで提供するため、コンサルティングからシステム開発、保守・運用までの体制を整えています。「最高品質を最速で」をスローガンに掲げ、お客さまに寄り添いながらビジネスの成功をより確実なものへと導きます。

本社    :東京都渋谷区桜丘町1番1号 渋谷サクラステージSHIBUYAタワー18階
熊本支社  :熊本県熊本市南区江越2丁目24-1
福岡支社  :福岡県福岡市中央区天神一丁目10番20号 天神ビジネスセンター7階
代表者   :代表取締役社長 CEO/CTO 小俣泰明
設立日   :2016年1月
資本金   :14億3,470万円(資本準備金等を含む)
従業員数  :492名(SES含む、2025年1月末時点)
事業内容  :ワンストップDXソリューション事業
HP      :https://www.arsaga.jp

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