多摩地域の土産物を作るため活動する「みんなでつくる多摩みやげプロジェクト」が企画・開発し今春の発売を目指す新商品「東京牛乳かりんとう」の試作品が2月23日、Winプラザ多摩センター(多摩市落合)で発表された。
多摩地域で授業を実施する生涯教育プログラム「東京にしがわ大学」、多摩地区に根差したブログサービス「たまりば」、高尾山内などで販売する菓子「天狗の鼻 棒かりんとう」などに携わるMNH(調布市)の3者が共同で進める同プロジェクト。昨年4月、多摩の土産をテーマに行われた「東京にしがわ大学」の授業がきっかけとなり、多摩信用金庫(立川市)が実施している「東京・多摩のおみやげプロジェクト」に賛同。「多摩に誇れるような新しい商品を作ろう」と1年がかりで話を進めてきた。
「東京牛乳」は、八王子に牧場を持つ磯沼ミルクファーム(八王子市小比企町)など多摩地域の酪農家から集乳し作られているもので、協同乳業東京工場(日の出町)が製造。農産物直売所をはじめ各所で販売されているほか、ラスクやプリンなどさまざまな加工食品にも使われている。「多摩エリア全体でコラボレーションができればと考えていた中で、『東京牛乳があるじゃないか』となった」とMNHの小澤社長。
月1回のペースでミーティングを重ねながら、商品の味や販売戦略などを検討。時には磯沼ミルクファームで活動を行うなどさまざまな工夫を重ね、その模様は公式ブログで随時報告してきた。小澤社長は「お土産に地域の人が関わってビジネスとして回していければ」と期待を込める。
開発を進めている「東京牛乳かりんとう」は、かりんとうを包むコーティングの部分に「東京牛乳」を使ったもの。同日行われた「東京にしがわ大学」の授業「東京牛乳を学ぼう!」の場で発表され、受講者約20人に「開発者も食べていない」という初めての試作品が提供された。会場からは「優しい味」など、さまざま感想が聞かれた。
現在は今春の発売を目指して作業を進めている段階。「地域のカフェで牛乳を味わった帰りに、お土産として買えるようになれば」と小澤社長。