京王電鉄、京王グループの広告制作会社「京王エージェンシー」（新宿区）とテレビ東京（港区）は7月9日、テレビドラマ「孤独のグルメ Season 3」などの駅貼りポスターを介して番組動画の配信を行う実証実験を始めた。

　今回は同作のほか、12日深夜から始まるドラマ「たべるダケ」の番組宣伝用ポスターを活用。京王線・京王井の頭線の全69駅にポスターを貼り、iOS・アンドロイド向けのアプリ「RICOH TAMAGO Clicker」を使って撮影することで、それぞれの番組に関連したオリジナルコンテンツを配信する。

　配信に当たっては、リコーのサービス「Clickable Paper」を活用。スマートフォンで撮影した写真とインターネット上のコンテンツを結びつけることで、さまざまな情報を提供する。今回の実験では毎週コンテンツを変更する予定で、番組予告やポスターの撮影風景などを提供していく方針。

　京王電鉄とテレビ東京は昨秋から、京王井の頭線の1編成に導入した車両ビジョンを使ってニュースや情報番組を流すなどで連携を図っており、今回の実証実験はそれに続く取り組み。「お互いが持つ事業の強みを生かし、コンテンツの周知や沿線価値向上といった相乗効果を目指す」とテレビ東京の担当者。京王電鉄の担当者も「各社が持つ事業の強みを生かし、駅メディアの活性化や新たなサービスの提供、収益向上に向けた事業を検討・推進していく」と話す。

　「孤独のグルメ Season 3」は、俳優の松重豊さんが主演を務めるドラマで、毎週水曜日23時58分から放送。歌手の後藤まりこさんがドラマ初主演する「たべるダケ」は毎週金曜日24時52分から放送。

　実証実験は8月31日まで。