サイエンスドーム八王子(八王子市大横町9)は10月11日、施設内のプラネタリウムで新番組「銀河鉄道の夜」の投影を開始した。
同施設は八王子市が運営する公共施設で、正式名称は「八王子市こども科学館」。「科学する心を育てる場所」(担当の大房さん)をテーマに、「見る」「触る」「創る」の3つの体験スペースで構成する。工作体験会や科学実験などのイベントも開いている。
施設のシンボルの1つが直径21メートルという、首都圏では最大の規模を誇るプラネタリウム。今年3月には投影機を刷新し、最新型の機種「ジェミニスターIII」を導入。レンズを使って星空を投影する「光学式プラネタリウム」とコンピューターグラフィックスを用いた「デジタルプラネタリウム」の両方を統合したプラネタリウムになっている。
番組は宮沢賢治が記した同名小説をデジタルファインアーティストのKAGAYAさんが作品として作り上げたもの。声優・桑島法子さんがナレーションを担当する。
作品はすでに日本国内のほか、北京や台湾、アテネなどでも投影している。「美しい映像と圧倒的な臨場感により、日本全国のプラネタリウムで大好評を博している当番組を、最新鋭プラネタリウムならではの映像世界を多くの方々に体感していただきたい」(同)と同施設での投影が決まった。
番組は原作の中から銀河を列車で旅する部分を中心に構成。「通常のアニメーション作品とは異なり、人物はまったく登場しません」と大房さん。「次々に展開する車窓の風景や鳥になったかのような視点での風景描写によって、実際に汽車に乗って星空の中を旅しているような不思議な感覚を味わうことができる」(同)。マスコミなどで紹介されたことにより、市外からも多くの来場者があるという。「リピーターの方も多いようです」とも。
開館時間は、火曜~金曜=9時~17時、土曜・日曜・祝祭日=10時~17時。月曜休館(月曜日が祝日の場合は火曜・水曜休館)。入館料は、大人=200円、子ども=100円。プラネタリウム観覧料は大人=500円、子ども=150円。
番組投影は、火曜~金曜=14時、15時30分、土曜・日曜・祝日=10時30分、13時10分、15時50分。
【おわびと訂正】初出時、番組投影の時刻に誤りがありました。訂正し、おわびいたします。