「萌(も)え寺」として知られる松栄山了法寺(八王子市日吉町)で11月15日・16日、同日開催の「八王子いちょう祭り」に合わせたイベントが行われた。等身大ドールも来場し、巫女姿のスタッフと触れ合うなど盛り上がった。
「八王子いちょう祭り」は、高尾駅から西八王子駅にかけて八王子市内を通る甲州街道(国道20号)沿いで行われる秋の一大イベント。今年で35回目を迎える今回、同寺境内には、みそ田楽や甘酒販売のほか、「とあるお寺のタコ焼き」と題したタコ焼き店などの「痛(いた)模擬店」、痛車展示なども展開。
本堂では、同寺オリジナルキャラクター「とろ弁天」をかたどった像を作ったことでも知られるフィギュアサークル「T's system.」主宰の原型師・宮川武さんと猫をモチーフに作品を手掛ける、まいけるからわたさんの作品展示を行った。
当日は市内外から多くの来客を集め、「タコ焼きのタコがなくなってしまうほど好評」と同寺の企画に携わる八福(元本郷町1)の室井さん。等身大ドールとともに来場する人もおり、ドールが巫女姿のスタッフと触れ合う場面は同寺のツイッターで紹介され話題を呼んだ。甘酒などを注文すると巫女やメード姿の女性スタッフが「おいしくなーれ」と「おまじない」をかけて盛り上げるなど、「今回は普通の祭りっぽいことをしたかった。それでも、痛い要素を抜くわけにはいかなかった」と話す。
イベントに合わせて製作されたiPhoneケース(1,500円)やフォトフレーム(3,000円)といった新グッズも好評。今月10日に入り口に設置され、「とろ弁天」の姿がラッピングされた自動販売機は、その姿を写真に納めていく人も多かった。
「いちょう祭りは一般の方が多く来られるが、面白いと思っていただけたのでは」と室井さん。2009年の「萌え看板」設置から早5年がたつが、「勝手にコンテンツやキャラクターだけを進めても意味がない。八王子の了法寺であることを基にこれからもやっていきたい」と意気込む。