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日野市が「コミュニティー農園」開園へ 若年世代、農業初心者の利用見込む

地域住民が協働する「コミュニティー農園」を開園

地域住民が協働する「コミュニティー農園」を開園

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 日野市が8月6日、「日野市南平交流農園」(日野市南平2)を9月に開園すると発表した。

「日野市南平交流農園」を開園する日野市

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 同園は市が運営する「南平市民農園」の一部を使って展開する。地域住民が交流し協働する「コミュニティー農園」のスタイルを取る。日野市は今回の取り組みについて、「生産緑地を保全する手法として、自治体が本格的なコミュニティー農園を運営する取り組みは全国初」と説明する。

 これまでの農作業の経験が豊富な個人が自由に耕作するのとは異なり、利用者は交流を図りながら計画検討から土作り、栽培、収穫までを一緒に行う。収穫した物は利用者で分け合う。今回は2028年3月までの間、毎週土曜日を「共同作業日」として、利用者は自分のペースで農作業をする。日野市の広報担当者は「慣れるまでコーディネーターが指導を行う」と話す。

 日野市では、現在10カ所設けている市民農園の利用者が年々減少していることに加え、市民に対するアンケートで利用者の約8割が60代以上で、若い世代が農業に触れる機会が少なく、市民農園の利用もハードルが高いと感じている人が多いという結果が得られたことを踏まえて、昨年8月から11月にかけて市民参加型ワークショップを行う。若い世代や農作業経験がない人でも気軽に利用できる市民農園の運営方法を検討していた。

 「分からないことは教え合いながら、みんなで農作業を行い、交流が生まれる、そんな農園を希望していることがワークショップで分かった。そんな要望を実現できる市民農園として、新しいタイプの市民農園となる『南平交流農園』を開園することにした。自治体が運営する本格的なコミュニティー農園は、全国的にも珍しい取り組み。農作業を楽しむことを通じて、農業への理解を広げ、都市農業の振興を図っていく」と市広報担当者。

 開園に向け市は利用者を募集している。40世帯まで。応募多数の場合は抽選。利用料は1世帯当たり月額1,100円。締め切りは8月20日。

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