![発売が始まった「YS-11 キャリー」](https://images.keizai.biz/hachioji_keizai/headline/1266842505_photo.jpg)
バイク技術研究所(八王子市大塚)は2月10日、同社が開発した折り畳み自転車「YS-11」シリーズの新しいモデルの販売を開始した。
同社は国産旅客機「YS-11」の元技術者らによって自転車の開発・製造・販売を行っており、2006年11月から販売が開始された折り畳み自転車「YS-11」シリーズはこれまでに2,000台以上が生産されている。昨年12月に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された自転車のイベント「CYCLE MODE international 2009」では、今春以降に発売する予定の新型自転車「YS-33」シリーズを出展した。
「YS-11」シリーズはボディーにアルミ合金を採用することで普通の折り畳み式自転車の重量が10~14キロほどあるのに対し、約7キロと軽量化を実現したのが特徴。しかし、「一番軽いもので7キロあるので、特に女性は長距離を担いでいくのは大変」と同社社長の白井健次さん。今回は「担ぐのではなく、タイヤを転がしていきたいとのニーズに応えて開発した」という。
今回のモデルは「YS-11 キャリー」と名付けられ、折り畳んで運ぶことができることに加え、ひもをかけることで肩に担いで運んだり、サドルを持つことで前輪を転がして運ぶこともできる。「折り畳んだ自転車を転がすのにタイヤをそのまま使えないかといろいろ検討して、折り畳んで前輪タイヤを転がす今回の形になった」。
「もっとも重いフレームの設計に車と飛行機の経験技術ノウハウを盛り込んだ」と白井さん。「自転車の各部品のアルミ化やタイヤサイズ、ホイールベースなどの決定には超軽量重視で許容できる諸元をいろいろ検討して決めた」。
「公共交通機関には裸の自転車は持ち込めない」と専用バッグも開発、3月から発売する。「このバッグとの組み合わせにより、バスや電車及び飛行機を使って、どこにでも気楽に一緒に移動できる『孫悟空の筋斗雲(きんとうん)』になる」と白井さん。「おかげさまでこのような折り畳み自転車が欲しかったという問い合わせが多く届いている」とも。
製品はベースモデルの「Aグレード」(7万350円~)、インターネット限定販売となる「Xグレード」(5万3,340円~)、カーボン製ポストなどを用いた最高級モデルの「リミテッド」(9万300円~)から選択可能。東急ハンズや同社ホームページのオンラインショップなどで取り扱っている。