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インタビュー2012-02-04

「おいしい八王子ラーメンを作りたい」-エイビット・檜山竹生さん

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 ウィルコムから自社が開発した新端末「イエデンワ」「ストラップフォン」が発売された八王子の通信機器メーカー「エイビット」(八王子市南町)。特徴的なこの2機種の開発にはどのような思いが込められているのか。同社の檜山竹生社長に話を聞いた。

■ユーザーがプラスアルファを加えることができる端末「イエデンワ」

 自宅の電話と同様のデザインや操作感を実現した卓上型のPHS端末「イエデンワ」。同端末については、日本教育新聞社(中野区)が展開する「教育機関向け震災対策プロジェクト」にウィルコムが協力。1月31日には同プロジェクトを通じて、東京・葛飾区の小・中学校、子育て施設などへの端末の無償導入などが発表されたほか、ツイッターのハッシュタグ「#旅するイエデンワ」やユーザーが同製品向けにオリジナルグッズを作るなどさまざまな展開を見せている。

-そもそもこの製品はどのようなところからアイデアが出てきたのですか?
檜山 「実は『イエデンワ構想』はPHSが生まれた1991年からありました。当時は携帯電話の形も定まっておらず、小さいものもできなかった。PHSのメーンは『ワイヤレスローカルループ』というNTTから家に引かれている回線を全部ワイヤレスにしようというものだったので、そこで考え出されたのがイエデンワだったんです」

-そうすると、20年以上を経てコンセプトが復活した形なのですね。
檜山 「スマートフォンの時代になって、ニーズがあると思います。シニア層だけでなく、携帯電話を複数の人が使えるような環境、例えば、家庭や学校、ショップとか。今の時代じゃないとできなくて、ちょっと早くてもだめだったし、先でも効果はなかったと思います」

-製品発表の後の反響はいかがでしたか?
檜山 「この話をたまたまツイッターで上げたら、なぜか私のフォロワーのアニメ業界の人たちに火がついて。まったく予想外でした。アニメーターの人たちがこぞってイエデンワを使ってくれると。秋葉原のメード喫茶みたいなところに持って行ったり、コミックマーケットの会場でもものすごい数が並んだりしたようですし…。『#旅するイエデンワ』が生まれたようにイエデンワは絵になるんですね。意外性と同時に存在感や生活感がアートになったんだと思います」

-面白い話ですね。
檜山 「ユーザーは意外とスマートフォンなどで疲れていたんでしょうね。便利ではあるけれど広がりを自分で作れなくなっていた。演出の道具に使えなかったというか。イエデンワは素うどんみたいなもので、壁掛けにすることもできるし、ユーザーがプラスアルファを加えることができます。実際に専用のトレーを作ってくださった方もいます」

-教育機関向けの展開なども進んでいますね。
檜山 「今までのPHSとはまったく違ったニーズで展開されるものも多いと思います。防災グッズとして鞄に入れてもいい」

-今後の展開は?
檜山 「素うどんとしては完成形なので、これに何ができるかですね。どんどんつけると機能の押し売りになるので、そうはならないようにシェイプアップしたい。ユーザーのニーズを組み上げて、トッピングを具現化していく。『ネギや七味はデフォルトだよね』のように(笑)」

-必要なものを加えていくということですね。
檜山 「八王子ラーメンには絶対に玉ネギが載っている。そこまではしたいねと。その上にメンマやチャーシューを入れるトッピングはユーザーにやっていただくと。おいしい八王子ラーメンを作りたいですね」

■執念と執着でウィルコムを説得「ストラップフォン」

 1月25日に発売された超小型PHS端末「ストラップフォン」。端末の大きさはクラシエフーズ(港区)が展開する清涼菓子「フリスク」のサイズと同じ。コンセプトモデルが2008年に発表されて以来、大きな話題を呼び続けてきた。

-最初にウィルコムに提案した時、反応はいかがでしたか?
檜山 「売れる端末をウィルコムは目指していて、携帯電話の世界で勝負できるものを模索していましたから、こういう際物は敬遠されていたところがありました。ただ、マーケットのニーズは非常に強くて一過性でもなかった。執念と執着でウィルコムを説得しているうちに興味を持っていただいた形ですね」

-アイデアはどこから生まれたんですか?
檜山 「私が『ルイ・ヴィトン』のフリスクケースを見たんですね。5万円もして買えなかったんですが(笑)。この時に、フリスクを入れるんじゃなくて電話入れたら面白いなあと思ったのが原点。ブランドのケースに入れてもらって歩いてもらうというのが夢ですね。フリスクのケースそのままでいいんですけど(笑)」

-そうするとフリスクの大きさが絶対的な基準になったんですね。
檜山 「絶対基準(笑)。このため、キーボードを見なくても押せるように角度や形は研究しました。あと、フリスクにならないように、小さいのでおもちゃにならないようにしようと。それで今のモデルでは金属を使いました」

-高級感も大事にしたんですね。
檜山 「みんなが持つものではないと思うんです。ある程度感度のいい人たちが持つ物にするためには、高級感がないとだめなんですね。昔はスマートフォンがそういうものだったと思います」

-こだわりはほかにも?
檜山 「PHSじゃないとこの大きさと電池の持ちはできないですね。電池の容量と通話の品質が保(たも)てたのもPHSだからです」

■SNSを活用した製品開発

-檜山さん自身もツイッターを使われていて、製品開発にも生かされているようですが。
檜山 「『感謝祭』といって会社に来てもらうこともやって、ネットの住人たちとリアルに集まる試みもやりましたが、終わるまでいてくれる。われわれメーカーとしても秘密を見せてあげることができるんですね。開発者が実際にユーザーと接触して、作り方を説明できる。秘密も何もユーザーに使っていただくものなので、オープンにしていくということです」

-ハードウエアメーカーとしては新しい試みですね。
檜山 「もの作りに一緒に参画したいという人もいます。外部の協力者と一緒に製品開発をしていく。そして、新しいものが生まれる。これは1975年くらいのマイコン時代にあったもので、またそういうことができそうな気がします」

-今後の開発が楽しみですね。
檜山 「こういう端末を出してしまったので、ものすごく難しいんですけど(笑)。ただ、行列を作るラーメン屋ではあってほしい。チェーン店のファストフードにはなりたくない。ここのお店のこのラーメンはおいしいよね、と並んでくれるようになりたいです」

-人材育成にも積極的に取り組んでいますが。
檜山 「八王子にいろんな人材を呼び込みたいですね。会社にはアニメーションの人もいます。携帯電話にしろ、未来の通信デバイスってアニメとかSFから生まれているじゃないですか。夢を現実にするのがわれわれの仕事ですが、言葉で伝えても分かりにくいんですよね。そこで、われわれとしてやりたいことをアニメーションにして伝える。そういうことも大事だと思います」

-これからの目標は?
檜山 「新しいものを発表し続けます。われわれはブランドメーカーですが、電話機の中に入ってしまって、これまでは『中の人』だった。製品がブランドを引っ張ると思うので、ブランドをサステナブルする製品やコンセプト、サービスを投入していきたいと思います」

-ありがとうございました

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